そもそも、アライグマはあまり鳴かない動物です。
その鳴かないアライグマが鳴くときには必ず理由があります。
一体どんな意味があるのでしょうか?
この記事では、成獣と子供の鳴き声の違いや、鳴き声がうるさい場合の対処法、アライグマを撃退するときの注意点など、アライグマについて詳しく解説します。
アライグマの鳴き声には威嚇の意味があるのか?
アライグマの鳴き声には威嚇の意味があります。
楽しいときや喜んでいるときに声は出さず、威嚇しているときや危険を感じたとき、喧嘩をしているときによく鳴く傾向にあるようです。
かわいらしい見た目をしていますが、凶暴で攻撃的な性格のため、人に襲いかかってくる可能性もあります。
アライグマが鳴いているときは攻撃的になっている証拠ですから、できる限り離れて近づかないようにしましょう。
アライグマの鳴き声の意味
アライグマの鳴き声にはいくつかのパターンがあります。
- 「クルルッ」
- 「クックック」
- 「キュッキュッ」
- 「キュー」
※子供が母親を探しているとき、母親が子供を呼ぶとき、警戒しているなど
- 「シャーッ」
- 「ギューッギューッ」
※身の危険を感じたとき、特に繁殖期のオスが出すことが多い
アライグマの鳴き声の特徴
アライグマの鳴き声の特徴は、鼻にかかったような低い声で「クルルル」「キュッキュッ」「クックック」など、鳥が鳴いているように小刻みに鳴きます。
威嚇や喧嘩のときには「ギューギューッ」「シャーッ」とうなり声を発するのが特徴です。
アライグマが喧嘩や威嚇のときの鳴き声
アライグマが喧嘩や威嚇のときに出す鳴き声は「ギューギューッ」「シャーッ」と歯をむき出しにしながらうなり声を出します。
特に繁殖期のアライグマは気が立っていて攻撃的です。
飛びかかってくる危険がありますので、十分に距離を取り、近づかないようにすることが重要です。
アライグマの子供の鳴き声
アライグマの子供の鳴き声は「クルルル」「キュー」「キュッキュッ」と、大人のアライグマよりも高音のかわいらしい声で鳴きます。
特に赤ちゃんアライグマは、親を求めてよく鳴きます。
アライグマの威嚇ポーズは?
アライグマが威嚇をするときは、歯をむき出しにして「ギューッギューッ」「シャーッ」とうなり声を発します。
さらに、仁王立ちになって両手を上げて威嚇してきます。
仁王立ちの姿はかわいらしく、思わず近づきたくなりますが、攻撃的になっている状態のアライグマには、間違っても近づいてはいけません。
アライグマに似ている動物の鳴き声
アライグマに似ている鳴き声をする動物に、ハクビシンがいます。
ハクビシンは「キューキュー」「キーキー」「ミャー」「ウー」など、猫に似た声で鳴きますが、アライグマと同じように、通常はあまり鳴き声を発しません。
繁殖期には気性が荒くなり、鳴き声が聞かれやすくなります。
アライグマによる被害や影響
アライグマはかわいらしい見た目とは裏腹に、多くの被害をもたらします。
環境や人の生活に深刻な影響を与える特定外来生物であり、鳥獣保護法で指定された厄介な害獣です。
では、アライグマによる被害にはどのようなものがあり、どのような影響があるのでしょうか。
被害
- 農作物の被害
- 果実、種子、野菜などの農作物を食べる
- ペットへの被害
- 犬や猫を襲うなどが報告されている
- 家屋への侵入
- 屋根裏や納屋に住みつき、騒音や糞尿による汚染を引き起こす
影響
- 地域の動植物への影響
- 自然の生態系に悪影響を与える可能性が高い
- 感染症のリスク
- カンピロバクター食中毒
- サルモネラ症
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- レプトスピラ症
- 日本脳炎ウィルス
- 狂犬病
- アライグマ回虫
アライグマの鳴き声がうるさい場合の対処法
アライグマの鳴き声がうるさくて困ったら、追い出す・侵入経路をふさぐ・庭木の枝を切るといった対処法が考えられます。
追い出す
- ハッカや木酢液、唐辛子などの忌避剤を撒く
- 煙が出る殺虫剤を焚く
- 超音波を出す機械を使用する
侵入経路をふさぐ
- 縁の下や通風口・屋根付近の継ぎ目などのすき間を頑丈なものでふさぐ
庭木の枝を切る
- 庭木の枝が屋根にかからないように定期的に枝を切る
アライグマを捕獲したり殺傷したりするには、法律に基づく許可が必要です。
許可がなくてもできる対策としては、防衛(侵入防止や忌避対策)になります。
外にアライグマがいる場合
家の外にアライグマがいる場合、警察や自治体に連絡をしても対処してもらうことはできないでしょう。
基本的に害獣の駆除・捕獲は自己責任で対応することになっています。
しかし「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」や「外来生物法」で保護されているアライグマを勝手に駆除・捕獲することはできません。
アライグマへの対応を確実に行うには、害獣駆除業者に相談するのが得策といえるでしょう。
屋根裏など家の中にアライグマがいる場合
・天井裏や床下など、アライグマがどこにいるかを確認
・被害の程度や侵入経路を特定
・必要な物品を用意(燻煙剤・木酢液・ハッカ油・唐辛子・超音波装置など)
・安全対策としてマスクや手袋などを着用
・燻煙剤の使用:天井裏や床下などに燻煙剤を焚き、煙を蔓延させる
・忌避剤の使用:木酢液・ハッカ油・唐辛子などの忌避剤を散布する
※煙や忌避剤を脱出口から遠い場所の狭い隙間などから順に散布します。
・縁の下や通風口や増築部分の屋根付近の継ぎ目などの隙間を頑丈なものでふさぐ
・庭木の手入れ:庭木の枝が屋根にかからないように定期的に枝を切る
・定期的な点検:家屋の周囲を定期的に点検し、新たな侵入経路がないか確認する
アライグマを撃退する際の注意点
アライグマを撃退する際に、追い詰めたり、驚かしたりして刺激を与えると、襲いかかってくる可能性があるので注意が必要です。
また、室内にアライグマがいないことを確かめないまま侵入経路をふさいでしまうと、屋根裏に閉じ込められた状態で死んでしまうこともあります。
さらに、アライグマは人に感染する病原菌や寄生虫を宿していることがあるため、駆除するときにはマスクや手袋を着用し、アライグマやその糞尿に触らない・吸い込まない対策をすることが重要です。
なぜなら、アライグマが媒介する感染症の中には、狂犬病やアライグマ回虫など死亡リスクの高いものが含まれているからです。
必ず保護策を講じてから対処にあたりましょう。
「アライグマ 鳴き声 威嚇」を調べている人がよく思う質問
まとめ:鳴き声が聞こえたら被害が大きくなる前に対策を!
アライグマは天敵がいなく雑食性で繁殖力が強いため、家に住み着かれればあっという間に被害が拡大します。
屋外で飼っているペットが襲われることもありますし、感染症の心配や家屋への被害も大きくなります。
アライグマの鳴き声が聞こえたら、被害が大きくなる前に害獣駆除業者に相談・対策することをお勧めします。
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