近所でハクビシンを見かけたことがあり、ベランダに動物のフンがされている・・・。
もしかしたら、ハクビシンによるフンの可能性があります。
近年、ハクビシンの生活域は人の生活場所と重なることが多くなっています。
屋根裏や床下に侵入し棲み処にしてしまうことでフン尿によるニオイ被害、鳴き声や足音による騒音被害などに悩まされている方は多くいます。
中でも、フン尿による被害は感染症にかかる可能性があるといった人命に関わる危険もあるため、決して放置できない問題です。
この記事では、ハクビシンのフンをベランダなどで見つけた際による感染症の危険性のほか、消毒や処理方法を紹介します。
ベランダにハクビシンのフンを見つけたら?
この項では、ハクビシンのフンをベランダで見つけた際の処理方法や、フンによる被害などを紹介します。
ハクビシンのフンによる被害や感染症
ハクビシンによって起こる被害の中で、フン尿による被害が深刻です。
ハクビシンのフンには、
- 重篤な感染症を引き起こす可能性がある病原菌(トキソプラズマ症、レプトピラ症など)
- 食中毒を引き起こす病原菌(サルモネラ菌、カンピロバクターなど)
も多数発見されています。
他にもフンに含まれている寄生虫(ノミやダニ、日本紅斑熱、ツツガムシ病など)に刺されることで皮膚が赤く腫れるなどのアレルギー症状も引き起こされる可能性があります。
抵抗力の低い子供や高齢の方が感染症に罹患すると、命に関わる可能性もあるため決して無視できない被害となります。
また、フン尿によるニオイ被害も多く報告されています。
フンだけでは他の動物に比べてニオイは少ないですが、尿はアンモニア臭が強くフンと一緒にされていることがあるためそれが悪臭となり酷いニオイが発生します。
このニオイによって害虫が呼び寄せられることで衛生環境も悪化する可能性もあります。
ハクビシンは同じ場所でフンをする習性(溜めフン)を持つことが知られています。
これは自身の縄張りだと主張するための行動だと考えられており、庭や畑、屋根裏や床下で見つかることが多々あります。
この溜めフンによって酷いニオイの発生源となったり、屋根裏でされることで部屋全体に悪臭が充満するほか、天井が変色し、最悪の場合には天井が腐って落ちてくることもあります。
ハクビシンが家の中に入ってくる可能性
ベランダにハクビシンのフンがある場合、家の中に入ってくる可能性はかなり高いと考えることができます。
人の住む家は適度な温度、近くにエサや水があり、天敵に襲われる可能性が低いなどハクビシンにとっては天国のような環境が整っています。
ベランダや敷地内まで侵入し、フンをすることでここは自分の縄張りだと他のハクビシンや動物に主張している可能性があるため、侵入されないための対策が必須となるでしょう。
ベランダでハクビシンのフンを見つけたときの消毒と処理方法
ハクビシンや野生動物のフンは、対策をしていない状態で触らないようにしてください。
感染症を引き起こす病原菌が潜んでいるほか、フンが乾燥している場合だと、風などで舞い上がった病原菌を吸い込む可能性もあるためです。
そのため、必ず使い捨ての手袋とマスクは装備し、使い捨てのホウキとチリトリでフンを集め、集めたフンは袋にまとめてしまいましょう。
最後に除菌スプレーまたは次亜塩素酸ナトリウムでフンのあった周辺をしっかりと除菌、消臭します。
使用した手袋やマスクなどの道具は全て処分してください。
病原菌が付着している可能性があるため、放置しておくと大変危険です。
掃除と除菌が終わったら、再度侵入されないための対策として忌避剤を設置しましょう。
ハクビシンがベランダにフンをする理由は?
ハクビシンがベランダや庭にフンをする理由として、縄張りを主張することが知られています。
そのため、敷地内でハクビシンや野生動物のフンが見つかった場合、その家が棲み処の候補として狙われていると考えられるため、注意する必要があります。
ハクビシンのフンについて
この項では、ハクビシンのフンの特徴や習性について紹介します。
ハクビシンのフンの特徴
ハクビシンは雑食ですが、野菜や果物を好んで食べるため他の動物に比べてあまり臭くありません。
果物を多く食べた場合は甘いニオイがすることもあるほどです。
ただし、尿はアンモニア臭が強く、フンと一緒にすることが多いためそれがフンと一緒に溜まっていくことで、悪臭の原因となります。
ハクビシンのふん写真
同じハクビシンの糞でも直前まで食べていたものでフンの色や形状、混ざっているものが変わっていることがハッキリとわかります。
上の写真は木の実や果実を食べた場合、下の写真は土壌生物が多く黒ずんだフンになります。
同じ場所にフンをするハクビシンの習性
ハクビシンには同じ場所で繰り返しフンをする「溜めフン」という習性を持つことが知られています。
これは主に「縄張りの主張」のためと言われています。
そのため、ハクビシンの糞が見つかった場所の近くにエサ場があることを仲間に知らせたり、逆に自分の存在をアピールし他の動物に奪われないために繰り返し同じ場所でフンをしています。
庭やベランダにおける動物のフンの見分け方
庭やベランダで見かけることがある動物のフンの見分け方を紹介します。
まずは、ハクビシンのフンについて。
・ハクビシン
特徴 | 大きさは5cm~15cm程度の細長い形。 色は黒や茶色が多いが生活環境や食べたものによってフンの色は変わる。 ニオイは他の動物に比べると臭くなく、果物や野菜を多く食べている場合は甘いニオイがすることもある。 |
---|---|
画像 | 引用元:大小迫 つむぎの家 野生動物の糞「ハクビシン」 |
・イタチ
特徴 | 大きさは6mm程度で、細長く黒い色をしている。 ニオイはかなり強く、悪臭と言われるほど。 ニオイ以外ではハクビシンのフンと見分けが難しい。 |
---|---|
画像 | 引用元:アスワット大阪支社のきまぐれ日記 |
・アライグマ
特徴 | 大きさは5cm~18cm程度。 色や形、ニオイはハクビシンと同じ、食べたもので変わってくるため見分けるのは難しい。 ただし、ほとんど噛まずに飲み込む習性をもつため、そのままの形でフンに含まれることが多い。 |
---|---|
画像 | 引用元:有限会社 美鈴環境サービス |
ハクビシンのフン対策
ハクビシンのフン尿による被害、実は大きな問題に発展してしまう可能性があります。
感染症の罹患、害虫の発生、家屋全体への悪臭、天井のシミ、フン尿による被害は数多く見られ、フン尿をされないためには「敷地内に侵入させない」ことが最も重要なポイントです。
そこでこの項では、ハクビシンのフン対策として敷地内への侵入させない方法を紹介します。
エサになるようなものを片付ける
ハクビシンはエサとなるもの(生ゴミ、ペットのエサ)を狙って侵入してくることが知られています。
また、果実が実る木を植えている家もありますが、可能な限り収穫し放置しないことが大切です。
家庭菜園をされている方は防護ネットや忌避剤を使用することで、ハクビシンが近寄ってくることを防ぎましょう。
フェンスなどを設置される方もいますが、ハクビシンの運動能力は高く、垂直飛びでは1m以上のジャンプが可能なほどの身体能力を持つためほとんど効果は無いと言えるでしょう。
忌避剤を利用する
ハクビシン対策には、ホームセンターなどで購入することができる忌避剤がおすすめです。
ハクビシンは嗅覚がとても優れた動物のため、刺激臭(唐辛子、ニンニクなど)、ハーブ系(ハッカ、ラベンダーなど)、木酢液や漂白剤、お酢などのニオイが苦手です。
市販されている忌避剤にもこれらのニオイ成分を主に使用しています。
自身で作成することも可能なので、家にある材料で簡易忌避剤を作成することもできるので挑戦してみてはいかがでしょうか。
また、ハクビシンの天敵であるオオカミの尿を利用した忌避剤(ウルフピー)もあり、ハクビシンにとっては天敵であるオオカミの尿が自分の行動範囲にあれば、相当なストレスを与えることが可能です。
ただし、注意したいのはあくまでニオイだけの効果となるため、ニオイに慣れてしまう個体が現れる可能性があることです。
これは、超音波や強い光を当てるといった対策に対しても同じで、驚かせるだけで身体的な害はありません。
そのため、複数の対策を組み合わせることで慣れさせないことが、ハクビシン対策には重要となってきます。
侵入経路を封鎖する
忌避剤を使用する以外に、最も効果がある対策が侵入経路を物理的に封鎖することです。
通気口や屋根裏に繋がっている屋根と壁の隙間はハクビシンにとっては絶好の侵入ポイントになります。
侵入経路を塞ぐための道具(パンチングメタル、金網、パテ)はホームセンターでも購入することができるので、隙間を見つけたら、それぞれに合うものを購入し設置しましょう。
ただし、中には抉じ開けて侵入してこようとすることがあるため、しっかりと固定できるものを選択してください。
また、ハクビシンは運動能力が高く電線を伝って移動することができ、木登りも得意です。
そのため、高い木を植えている家は屋根につながる枝は切ってしまうなどの対策を行うことで、屋根裏へ侵入される確率を下げることができます。
専門の業者に依頼する
個人で行う侵入対策には金銭的なコストのほか、時間や手間がかかるものが多くあります。
特に、侵入経路を探し出すことは一般の方ではかなり難しく、時間も手間も相当かかり、高所による作業も多く思わぬケガをしてしまう可能性もあります。
そこで、害獣駆除の専門業者に相談することをおすすめします。
専門業者には長年の経験と豊富な知識、道具を使用することで害獣の特定、侵入経路の特定、清掃と消臭・消毒、再度侵入されないための対策までを完璧に行ってくれます。
金銭的なコストはかかりますが、手間やケガを負うリスク無く駆除することができるためお願いしてみる価値はあるでしょう。
今なら現地調査から見積りの算出まで無料で行っているところも多数あるので、気軽に問い合わせしてみるのはいかがでしょうか。
ハクビシン対策をする際の注意点
ハクビシン対策を行う際に注意したことが2つあります。
・ハクビシンに無暗に近づいたり触れたりしない
ハクビシンにはダニやノミといった寄生虫が多数潜んでおり、その寄生虫に噛まれることで感染症になる可能性があります。
また、ハクビシンは臆病な性格ですが中には気性の荒い個体も存在します。
近づいたり触れようとすると噛まれたり、引っ掻かれたりしケガをする可能性もあるうえ、噛まれたことで感染症に罹患する可能性もあるため、絶対に触れたりしないでください。
・許可無くハクビシンを捕獲、殺傷したりしない
ハクビシンは「鳥獣保護管理法」という法律によって守られた動物です。
そのため、許可無く捕獲もしくは殺傷させてしまうなど違反すると「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」に科される可能性があります。
\ 関東・関西・東海・九州エリア対応! /
最短即日10分で現地に駆けつけ!
ご相談、現地調査&お見積り、出張費用すべて0円です。
「ハクビシン フン ベランダ」を調べている人がよく思う質問
まとめ:ベランダにフンを見つけたら早めの対策を!
この記事では、ハクビシンのフンをベランダで見つけたらどうするべきか、感染症の危険性のほか、消毒や処理方法を紹介しました。
動物にとってフンや尿を行うことは単なる排泄だけでなく、自分の縄張りを主張する意味も含まれています。
そのため、庭やベランダに動物のフンを見つけた時はその家が狙われていると考えて間違いないでしょう。
フンを見つけたら早急に片付けと除菌・消臭を行い、エサとなりそうなものが放置されていないか、家の中に侵入できそうな隙間が無いかを確認、対策を行いましょう。
コメント