皆さんはアライグマを捕獲後、どうすれば良いかご存じですか?
実はアライグマは法律によって、勝手に捕獲や駆除をしてはいけない動物と定められています。
ではどのように捕獲すれば良いのでしょうか。
本記事では、害獣駆除経験者がアライグマを見かけた際の対応から、捕獲後の対応まで解説していきます。
特定外来生物アライグマの捕獲後はどうしたらいい?
自治体に連絡をする
アライグマは特定外来生物といわれる動物であり、外来生物法という法律によって生きたまま運送することが禁じられています。
掃除をして消毒をする
アライグマが住宅の周辺で生活していた痕跡などがあるようであれば、
捕獲したアライグマを自治体や業者に引き取ってもらった後、掃除や消毒をする必要があります。
アライグマの糞尿は悪臭を放つだけでなく、腐敗してハエなどの害虫が発生してしまう可能性があります。
また、農家で野菜を食い荒らされているとなれば、それらの掃除も必要になってきます。
侵入経路を封鎖する
一匹捕獲したからもう大丈夫だ、と安心するのはまだ早いです。
餌がある場所だと認識したアライグマは繰り返し同じ場所にやってくる習性があります。
捕獲したアライイグマとは別のアライグマが周辺を徘徊しているようであれば、
また家の中や周辺にやってくる可能性があります。
家に侵入出来ないように、通気口や換気口などの穴や隙間を塞ぐことが重要です。
アライグマを捕獲・殺処分するのは法律で禁止されている?
アライグマは鳥獣保護管理法という法律により保護の対象となっています。
鳥獣保護管理法という法律は、アライグマを傷つける方法での捕獲が禁じられています。
勝手な判断で殺処分することももちろん禁止です。
アライグマ捕獲許可とは?
前述の通り、勝手な判断での捕獲は禁止されているため、捕獲したい場合は許可を取る必要があります。
鳥獣保護管理法で保護されている動物は、都道府県知事の許可をとらなければいけません。
また、特定外来生物であることの絡みで、住んでいる地域の作業従事者にならなければいけないため
自分の住んでいる自治体への申請が必要です。
申請窓口は自治体によって異なりますが、ほとんどの場合は森林管理局か環境課となっています。
まずは、お近くの自治体や市役所、保健所に問い合わせてみましょう。
アライグマの捕獲方法
アライグマを捕獲する前に準備すること
まずは前述の捕獲申請を出して、許可をもらいます。
次に捕獲するための捕獲器が必要ですが、こちらは被害の多い地域だと自治体で貸し出ししている場合があります。
また、捕獲器の購入費用を補助してもらえる補助金制度がある自治体もあるため、申請をする際に問い合わせしてみると良いでしょう。
アライグマを捕獲するトラップの選び方
アライグマを捕獲するときに最も使われるのは箱罠というトラップです。
箱罠には踏み板式と吊り餌式というタイプがあり、仕組みについては以下で解説します。
- 踏み板式・・・エサを仕掛けた檻の中にアライグマを誘導し、入ってきたときに踏板を踏むと扉が閉まる仕組み
- 吊り餌式・・・吊り上げられているエサを引っ張ると扉が閉まる仕組み
アライグマは警戒心の強い生き物なので、仕組みに勘付いてなかなか捕まらないようであれば
違う仕組みの捕獲器を試すなどする必要があります。
アライグマを殺さないで捕獲する方法
よくネズミの駆除で使われている毒餌や、協力な粘着シートなどを使わないように気を付けましょう。
市販で販売されているような箱罠や、自治体で貸し出ししているような檻は、アライグマを傷つけるような仕組みにはなっていません。
自治体へ捕獲申請を出す際に、捕獲の際の注意事項などもよく聞いておくと良いでしょう。
アライグマを捕獲するときの注意点
アライグマは警戒心が強いため、適当な場所に罠を置いても捕獲することは出来ません。
アライグマは暗い場所や水のある場所に好んで生息しています。
そのため、電気のない農地や、エサを求めてやってくるゴミ捨て場、
家の中であればゴミ箱の周辺を活動範囲としていることが多いです。
これらの場所に罠を設置すると、捕獲出来る可能性が高まります。
また、アライグマは野生の動物であるため、不用意に近づくと攻撃的になることがあります。
引っ掻かれたり噛まれたりすると、怪我をするだけでなく感染症の恐れもあります。
子供やペットがいる場合は、近づけないようにしましょう。
アライグマの殺処分について
アライグマの殺処分は反対されている?
一部の人からは可哀そう、野生の動物なのに、という声もあります。
アライグマは現在特定外来生物に指定されている通り、もともとは日本にいない生物でした。
1970年代にアライグマのアニメが放送された影響で、日本に多くのアライグマが輸入されました。
ペットとして飼育する家や動物園が増えたのです。
それから数年かけて飼育していた動物園から脱走してしまったり、飼育が難しくなった家が
逃がしてしまったことで、野生化したのではないかと考えられています。
これらの理由から、もとは人間が増やしてしまったといっても過言ではないアライグマですが、
住処やエサを求めてやってきても迷惑がられ、行き場がなく可哀そうだと思う声も理解できるのではないでしょうか。
しかし、農作物や糞尿などの被害は絶えず、人間と共存していくのは難しいと考えられるのが現状です。
アライグマは炭酸ガスで殺処分される
殺処分については、苦痛を与えない方法をとるべきと法律で定められているため、
脳が麻痺して苦痛を感じないという炭酸ガスを使用して殺処分されることが多いです。
他には水没といった方法もありますが、苦痛を感じさせてしまうのではと賛否両論あるようです。
アライグマの駆除をプロに依頼するには?
自治体への問い合わせで害獣駆除業者を紹介してもらえる場合があります。
紹介してもらえない、自分で値段など比較しながら決めたい場合は、インターネットなどを使って
お近くの害獣駆除業者を調べてみましょう。
大半の業者は現地調査と見積りを無料でおこなってくれます。
アライグマを見かけるようであれば、被害が出る前に相談しましょう。
「アライグマ 捕獲後」を調べている人がよく思う質問
まとめ:アライグマを捕まえたらどうするか事前に確認を!
アライグマは鳥獣保護法という法律によって、勝手な判断で捕獲や駆除してはいけない生物です。
また、外来生物法の対象にもなっているため、捕まえてしまった場合は、生きたまま運送せず、すぐに自治体や業者に引き取り依頼をしましょう。
アライグマを見かけたり、被害があり対処したい場合は、適切な知識と対策が必要です。
捕獲作業や後処理に自信がない方は、早めに自治体や業者に問い合わせをしましょう。
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