最近よく住宅地や市街地にクマやサルなどが現れたというニュースをたびたび目にすることが多くなりました。
ほかにもシカやイノシシなど、以前は山の中にいたはずの動物が人の居住地域に現れては農作物や人的な被害をもたらすようになりました。
このような有害な動物を駆除すると自治体によっては報奨金が出るそうです。
どのような仕組みになっているのか説明していきましょう。
害獣駆除の報奨金ランキング
報奨金は自治体によって、また動物の種類によって違いますので、それぞれ一例を挙げてみます。
1位ニホンカモシカ
家の裏に居た#ニホンカモシカ pic.twitter.com/rubwuvH4TM
— まっきー (@REX_MAKI321) November 4, 2024
ニホンカモシカは特別天然記念物に指定されているため、一部の地域でのみ個体数を調整するという目的で捕獲が認められています。
・静岡県島田市の場合、1頭につき5万円
・静岡県静岡市の場合、1頭につき10万円
2位クマ
野生のクマを普通に外に出す男性、、強い、、、
— 衝撃!映像!瞬間まとめ! (@sekai_syogeki_) November 6, 2024
pic.twitter.com/Hg57QnLnaJ
全国で増えているクマによる被害の対策によって、報奨金の支給をあらたに設けたり、その額を増やす自治体が増えています。
・福島県矢吹市の場合、1頭につき2万円
・北海道紋別市の場合、1頭につき5万円
3位イノシシ
家の前の道に野生のイノシシいた🙄ww pic.twitter.com/cOPRpEdgct
— 🍯しゅん🍯 (@hachi914miel315) November 4, 2024
イノシシの被害も深刻な地域があります。
数は少ないながら人的被害も発生しています。
・静岡県静岡市の場合、1頭につき1万5千円
・福島県矢吹市の場合、1頭につき2万円
4位サル
今日は野生のサルに出会いましたー😊 pic.twitter.com/egI3Ez95ZS
— 岡本幸太郎 (@okamotokwasemi) November 3, 2024
農作物への被害が主ですが、個体によっては攻撃的なサルもいるため人的被害も報告されています。
・静岡県東伊豆町の場合、1頭につき3万円
・岡山県吉備中央町の場合、1頭につき4万円
5位シカ
秩父旅行で遭遇した動物
— KAZUKI・ゴミ拾いドレッド (@Biglovebigup) October 31, 2024
野生の日本猿
野生のリス
野生のシカ
牧場の山羊
檻の中の兎
接客満点の店員
煽り運転の屑
最後の生き物は数匹みかけました
ウンコが漏れそうなんだと思います
危険です
ハンドル握る前に出すもの出して安全運転 pic.twitter.com/HCS2wiMXLI
可愛らしいシカですが、農作物に大きな被害を与える動物です。
・岡山県の場合、1頭につき2万3千円
・高知県仁淀川町の場合、1頭につき2万7千円
「地域別」害獣駆除の報奨金ランキング
自治体によってはどのような違いがあるのか比較してみましょう。
北海道の害獣駆除報奨金ランキング
北海道沼田町の場合
ヒグマ1頭につき5万円
エゾジカ1頭につき1万1千円(ワナ猟の場合は1頭につき9千円)
アライグマ1頭につき2千円
東京都の害獣駆除報奨金ランキング
各自治体が都に有害鳥獣捕獲許可を受けてから、猟友会に業務委託で捕獲を行なっているため、お住まいの地区の猟友会によって異なります。
千葉県の害獣駆除報奨金ランキング
千葉県睦沢町の場合
イノシシ1頭につき1万円
ニホンジカ1頭につき1万円
キョン1頭につき7千500円
ハクビシン1頭につき3千円
大阪府の害獣駆除報奨金ランキング
大阪府貝塚市の場合
アライグマ捕獲交付金制度により、1頭につき2千500円
害獣駆除と狩猟は違う?
駆除と狩猟の最も大きな違いは報酬があるかないかです。
狩猟はレジャーや趣味の側面が強く、当然捕獲に対しての報酬はないのに対して駆除は基本的に依頼を受けての猟となるため報酬が発生することが多いです。
また狩猟については猟のできる期間が決まっているのに対して、駆除の場合は期間の縛りはありません。
害獣駆除の基本情報
有害鳥獣の捕獲や駆除に関する法律
有害鳥獣の捕獲には、鳥獣保護管理法という法律が深く関わってきます。
当初は野生動物の保護を目的にされた法律でしたが、野生動物の数が回復するにつれ農作物や自然環境にに大きな被害が発生するようになりました。
例えば樹木の樹皮剥ぎによって多くの樹木が枯れてしまいます。
ほかにも農作物被害、列車と動物の衝突事故、下層植物を荒らされるために起こる土壌流出、希少高山植物の消失、都市部への出没による人身被害など、保護した動物が増えることによって多くの弊害が起こるようになりました。
そこで野生動物の保護とともに農林水産業・生活環境や生態系のバランスを保つ目的も加えた内容に法律が改正されて今にいたります。
害獣駆除の免許取得方法
有害鳥獣駆除に必要な狩猟免許を取得する手順は以下のようになります。
1)自治体に狩猟免許申請書を提出する
2)狩猟免許予備講習会に参加する
3)狩猟免許試験を受験する
4)合格後の手続きを行う
狩猟免許の有効期間は3年で、3年ごとに講習・適性検査を受けて更新します。
ワナ猟以外の狩猟を行う場合、さらに鉄砲所持許可が必要となります。
1)猟銃等講習会に参加する
2)射撃講習又は技能検定を受ける(空気銃の場合は不要)
3)猟銃空気銃所持許可申請をする
害獣駆除で報奨金や補助金をもらう方法
1)自治体に害獣捕獲の許可証の申請をする
2)許可証が手元に届いてから捕獲を行う
3)捕獲後に報奨金の受け取り手続きを行う
●主に必要になるもの●
- 報奨金交付申請書
- 鳥獣捕獲活動書
- 捕獲写真
- 捕獲した動物の耳や尾など
報奨金を受け取る際の一般的な手順ですが、自治体によって異る場合があるので必ず事前にお住まいの自治体に確認してください。
害獣駆除における熊の平均的な報奨金は?
命懸けで行うことになるクマの駆除ですが、任務の重さに比べて報酬が少なすぎると昨今問題となっていました。
自治体にもよりますが大体1万円〜5万円の間になり、金額に幅があることがわかります。
有害鳥獣駆除は国からも報奨金がもらえる?
国からの交付金として、鳥獣被害防止総合対策交付金があります。
- イノシシ・ニホンジカ・サル1頭につき8千円
- ハクビシン1頭につき1千円
- 鳥類1羽につき200円 など
この国からの交付金に都道府県と市町村からの報奨金が上乗せされる仕組みとなっています。
有害鳥獣駆を依頼したい場合は?
狩猟免許がなく外部に依頼したい場合は、まず自治体に相談しましょう。
以下が一般的な流れとなります。
1)お住まいの自治体に有害鳥獣の駆除の申請書を出す
2)自治体から業務委託業者に依頼
3)委託業者から依頼人に連絡
「害獣駆除 報奨金 ランキング」を調べている人がよく思う質問
まとめ:誰でも報奨金や補助金がもらえるわけではない
鳥獣保護管理法で保護の対象となっている動物は、たとえ害獣であっても勝手に捕獲や殺処分はできません。
農作物や生活環境に深刻な被害があった場合に、有害鳥獣駆除ができる狩猟団体(猟友会など)に所属する狩猟免許所持者からの申請に対して許可がおりますので、誰でもできることではありません。
有害鳥獣の中には人的被害を与える凶暴な個体や細菌を保持しているなど危険な動物も多いので、害獣で困ったらまずはお住まいの自治体へすみやかに相談をしましょう。
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