ハクビシンがいる!駆除に毒餌は使える?
ネズミ駆除剤は、ハクビシンに効果ある?
と疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、ハクビシンの駆除に毒餌や、毒を使用してもいいのかをご紹介したうえで、毒餌以外の
ハクビシン対策もお伝えします。
ハクビシンを毒餌で駆除してもOK?
結論から申しますと、許可なくハクビシンを毒餌で駆除することは原則禁止されています。
ただし、自治体から許可が下りた場合のみ可能です。
毒餌は自治体の許可が必要
ハクビシンは「鳥獣保護管理法」で守られた動物です。
そのため、ハクビシンを毒餌で駆除したいときは自治体の許可が必要になります。
無許可で毒餌を用いた駆除を行うと、法律違反行為になり、「1年以内の懲役または、100万円以下の罰金」
が科せられますので注意してください。
また申請など手続きは手間がかかり、許可が下りるには時間がかかります。
自治体では毒餌ではなく、別の方法で駆除することをすすめています。
ハクビシンの駆除のサポートを行っている自治体もありますので、あわせて確認してみることもおすすめします。
毒餌の代わりに自治体から提案される駆除方法について
自治体では毒餌の代わりに、追い出しや、寄せ付けないハクビシン対策をすることをまずお願いされます。
これは、忌避剤や駆除グッズを使用した追い出しや、住環境の見直しのことになります。
自治体からは、一般的な捕獲駆除の方法として箱罠を提案されるケースが多いです。
しかし、箱罠を仕掛けるためには狩猟免許を取得する必要があります。
さらに、捕獲後の処分も基本的に申請者が行わなければなりません。
そのため罠での駆除は、狩猟免許をお持ちでない人にとって、非常にハードルが高くなることが予想されます。
毒餌を利用したハクビシンの駆除方法
ハクビシンの駆除に、毒餌の使用許可はほとんど下りないと思ってください。
例外的に、自治体から許可が下りた場合、毒餌を利用したハクビシン駆除が可能です。
ここでは、ネズミに使われる毒餌について以下の順で解説しますのでご参考ください。
- 毒餌の種類
- 毒餌の準備
- 毒餌の使い方と駆除の流れ
- 毒餌を使う場合の注意点
毒餌の種類
毒餌は、形状の違う「粉状」タイプと「固形」タイプの2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。
「粉状」のメリット・デメリット
- 【メリット】被害のあった食べ物にふりかけたり、自作の毒餌に混ぜたりすることができ、使用量の調節が可能
- 【デメリット】粉状のため、使用時に吸込んでしまわないように十分注意が必要
「固形」のメリット・デメリット
- 【メリット】固形のため取り扱いが簡単で、利用方法も置くだけでよく、初心者向き
- 【デメリット】設置しても効果がみられない場合は、全て回収する必要があり手間がかかる
また、即効性タイプと遅効性タイプがあります。
即効性タイプが大量に発生したときに使用するものです。
毒性が非常に強いため、使用には十分な注意が必要です。
毒餌の準備
毒餌は、ホームセンターやドラッグストア、ネット通販で購入が可能です。
また、粉状の毒餌を使って自分で作ることが可能です。
ゴキブリの退治に使われるホウ酸団子は、ハクビシンを含む哺乳類にほとんど効果はありません。
ホウ酸は、主に昆虫に対して効果があり、虫に脱水症状を起こさせて殺す成分です。
毒餌の使い方と駆除の流れ
毒餌を、ハクビシンが活動している場所に設置します。
各種、毒餌の使用方法をよく読み、設置しましょう。
ハクビシンを見かけない、音がしないなどになれば死骸がないか確認する必要があります。
放置すれば死骸が腐って、悪臭・ダニノミ・病原菌の発生・死骸放置による家屋の損傷などが考えられます。
死骸の処分方法は、自治体によって違いますので必ず確認してください。
毒餌を使う場合の注意点
毒餌を使う場合の、大切な注意点をお伝えします。
- 毒餌は、ハクビシンに効き目があるのかはわからないこと
- 小さなお子さんやペットが誤って食べないように、よく気をつけること
- 食いつきをよくするため他に餌となるようなものは片づけること
- 死骸の処理は、自治体に確認して必ず行うこと
- 動物福祉の観点から使用は控えた方が良いこと
ハクビシンは基本的に夜行性なので、夜に毒餌を設置し、朝には一旦撤去するなどしてください。
毒餌は劇薬のため、小さなお子さんや他の動物が誤って食べると大変危険です。
毒であることをしっかりと認識した上で、使用には細心の注意が必要です。
毒餌を使用した場合、動物は内出血などおこし、苦しませて殺すことになります。
そのため、毒餌の使用は控え、別の方法で対策することを強くおすすめします。
また、ハクビシンの中でも毒餌に対して耐性を持った個体もいますので、効果が発揮されるかわからないと
いう点も認識しておきましょう。
ハクビシンに殺鼠剤やデスモアは効果ある?
ハクビシンは哺乳類であり、ネズミと同様に殺鼠剤(さっそざい)の影響を受ける可能性があります。
手作りの毒餌は、主に殺鼠剤を混ぜて作ります。
デスモアは、アース製薬が販売する殺鼠剤(さっそざい)の一種で、有効成分としてワルファリンを含んでおり、
特にネズミ駆除に効果的な殺鼠剤として知られています。
ネズミに対して高い効果を持ちますが、ハクビシンに対して同様の効果を発揮するかどうかは不明です。
ハクビシンに不凍液は効果ある?
不凍液とは、凍結温度が低い液体で、冷却水や暖房ヒーターなどの内部を循環させて凍結を防ぐ役割をします。
不凍液には、エチレングリコールという成分が含まれており、毒性があります。
そのため、ハクビシン駆除に不凍液を使用してはいけません。
ハクビシンを含む野生動物に対して不凍液を使用することは、動物の苦痛を引き起こし、また法的にも問題が
ある可能性があります。
毒餌以外で自分で出来るハクビシン対策
ハクビシンは、毒餌以外で以下の対策ができますので、積極的に行って対策しましょう。
- 忌避剤を使用する
- 音やライトなどのグッズを利用する
- 電気柵を使用する
一つずつ、詳しくご紹介いたします。
忌避剤を使用する
ハクビシンは嗅覚が非常に優れていますので、唐辛子やニンニクなど強い刺激臭のある忌避剤が効果的です。
忌避剤は、シートタイプや撒くタイプなどいろいろな種類があります。
ホームセンターやネット通販で簡単に購入ができますので、試してみましょう。
音やライトなどのグッズを利用する
ハクビシンは、臆病で夜行性のため、大きな音や明るい強い光がとても苦手です。
電動ガンなどの大きな音を使って、ハクビシンを驚かせることで追い出す効果が期待できます。
また、大きな音が近所迷惑になって心配な方は、ハクビシンが嫌がる超音波と強い光を放つ駆除グッズが
出ていますので、そちらもご確認ください。
超音波は、ハクビシンに「効果がある・ない」に分かれています。
超音波を使用する場合は、忌避剤など別の駆除対策と併用することをおすすめいたします。
電気柵を使用する
電気柵を用いて、農作物や果樹を守ることは効果的な対策と言えます。
ハクビシンは木登りが得意で、通常のフェンスを簡単に越えてしまいます。
そのため、電気柵は心理的なバリアになり、一度電気ショックを経験すると近寄らなくなる傾向があります。
この特性により、電気柵はコストパフォーマンスに優れた害獣対策として広く推奨されています。
ハクビシン対策の注意点
ハクビシン対策の注意点は、忌避剤や駆除グッズで追い払いに成功したら、必ず侵入経路を閉じることです。
ハクビシンに毒餌使用の許可は、ほとんど下りないと思っていいでしょう。
ハクビシン対策は、追い払いや寄せ付けないようにすることが重要です。
隙間をうめる、穴を塞ぐ、忌避剤は引き続き置いておくようにしましょう。
ハクビシンが寄ってこないように、生ごみの保管や出し方の工夫、庭木を整えるなど環境を見直すこと
も共存するための私たちの大切な行動です。
ハクビシン以外の動物は毒餌を使っても大丈夫?
では、ハクビシン以外の動物は毒餌を使用しても大丈夫なのでしょうか。
アライグマを毒餌で駆除してもOK?
アライグマへの毒餌の使用は、禁止されています。
ハクビシンと同じく、鳥獣保護法に認定されていますので、許可がないと毒餌の使用はできません。
イノシシを毒餌で駆除してもOK?
イノシシへの毒餌の使用は、禁止されています。
ハクビシンやアライグマと同じく、鳥獣保護法に認定されていますので、許可のない毒餌の使用はできません。
毒餌を使っても良い動物は?
毒餌を使った駆除が認められている動物は、ネズミです。
ネズミの中でも野ネズミ(アカネズミやヒメネズミなど)には使用してはいけません。
「ハクビシン 毒餌」を調べている人がよく思う質問
ここでは、「ハクビシン 毒餌」を調べている人がよく考える質問について、回答いたします。
まとめ:毒餌での駆除は難しいため他の対策方法を検討しよう!
この記事では、ハクビシン駆除に毒餌は利用できるかをお伝えしました。
結論を申し上げますと、毒餌を使った駆除ができるのはネズミだけです。
鳥獣保護管理法に載っている野生動物に対して、許可なく毒餌を使うことは違法です。
また、動物を苦しませて殺傷することになるので、むやみに毒餌を使用することはやめましょう。
ハクビシン駆除は、忌避剤や駆除グッズがたくさん販売されており、試すことが容易にできます。
異なった駆除方法を併用することで、追い出し効果が上がりますので、ぜひ行ってみてください。
追い出しに成功した後は、侵入口を塞ぐことがベストな解決策です。
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