「ミツバチとスズメバチの違いって、あまりじっくり見たことがないけれど、どう違うんだろう?」
「スズメバチがミツバチを食べちゃうって本当?」
と疑問に思ったことはありませんでしょうか。
この場では、この2種のハチの外観や特徴の違い、それぞれが生存を目指して実践している戦術について取り上げます
ミツバチとスズメバチの違いは?
それでは、特色を照らし合わせてみましょう。
見た目の違い
外観の違いは何でしょう?
特性 | ミツバチ | スズメバチ |
---|---|---|
体長 | 10~15㎜ | 25~40㎜ |
体型 | 丸みがあって、ぽってり | くびれがはっきりしていて、細長い |
体色 | 薄茶色の体毛・こげ茶色・黒っぽい | 濃いオレンジ・黄色・黒 |
ミツバチの体長は、10~15mmです。
スズメバチは25~40mmと、明らかにミツバチよりも大きいです。
ミツバチの体型は、薄茶色の体毛が多く丸みをおびていて、コロンとしています。
体の色がオレンジ色で足が黒っぽい、または体と足の色がともにやまぶき色の種類もいます。
巣の違い
巣の特徴的な要素は何でしょう?
写真とともに確認しましょう。
ミツバチの巣
- 板状のものが重なる
- 大きいものは横幅が1m以上ある
- 屋根裏・生け垣・樹洞など
スズメバチの巣
- 丸い形のマーブル模様
- 大きいものは80cm
- 土の中・屋根裏・生け垣など
写真で確認すると、ミツバチの巣は板状のものが重なって作られる板形で、スズメバチの巣はボールを少し縦に伸ばし
たような球形です。
見た目でも違いが、はっきりわかりますね。
ミツバチとスズメバチの特徴
どんな暮らしをして、何を食べて生きているのでしょうか。
ミツバチの特徴・生態
日本には、「二ホンミツバチ」と「セイヨウミツバチ」が生息しています。
ミツバチは花の蜜や花粉を食べる「植食者」です。
穏やかな性質のミツバチは、よほど攻撃してくることはないでしょう。
ただし越冬時期(10月~2月)は、食料を蓄えないといけないため攻撃性が増すので近寄らないようにしましょう。
ミツバチの針は体の内臓とつながっており、1回刺すと針が抜けてしまい、その結果死んでしまいます。
毒性は弱く刺されても、軽症で済むことが多いです。
腫れても2~3日でひいてきます。
スズメバチの特徴・生態
日本では17種のスズメバチが生息していることが知られています。
スズメバチは昆虫を捕らえて糧とする性質があるため、「捕食者」としての役割を持っています。
性質が極めて攻撃的であり、強力な毒を持っているため、十分な警戒が求められます。
1回だけでなく、毒液を放出しつつ、何回でも刺すことができます。
刺されると、ひどい腫れや痛みをともないます。
また、アナフィラキシーショックを引き起こすおそれもあります。
アナフィラキシーショックになると、蕁麻疹やかゆみ、呼吸が苦しくなる、腹痛、下痢などの症状が起きます。
早急に対応しないと命にかかわるので、迷わず救急車を呼んでください。
ミツバチとスズメバチの見分け方は?
この2つの種類の蜂を、外見的特徴から見分ける方法をお伝えします。
まずは、体の構造からいきましょう。
スズメバチは大きく、顔や色から力強さや怖さを感じさせます。
反面、ミツバチは体毛がふわりとした見た目で、蜜や花粉を集めている様子もあり、あまり怖さを感じないでしょう。
また、スズメバチの体のつくりでは、胸部と腹部の分かれ目がくっきりしてシャープです.
ミツバチは、丸っこく胸部と腹部の分かれ目はわかりにくいです。
次に色です。
捕食者のスズメバチは濃さのある体色をしていて、黒・黄色・オレンジ色・チョコレート色などが目立ちます。
茶色っぽい・黒色っぽいといった淡い感じの色合いはミツバチになります。
特徴を知ることができると、見分けは難しくなくなりますね。
ミツバチはスズメバチを熱殺する?
スズメバチは、ミツバチの巣を獲物を狙うように襲撃します。
ただしミツバチは、「熱殺蜂球」という技を使って巣を守ることができます。
熱殺というのは、小さい個体であるミツバチが400匹以上も集まり、1匹のスズメバチを取り囲みます。
筋肉を震わせ熱を発し、スズメバチの致死温度まで上昇させて、殺してしまいます。
この技で、オオスズメバチは、45℃の温度に達すると命を落とします。
この技は、ミツバチがスズメバチと自然共存をするために、進化を繰り返して作り出した戦術なのでしょう。
スズメバチがミツバチを襲う理由は?
スズメバチがミツバチを襲う理由は、スズメバチの子育てに必要な食料不足を補うためです。
秋になるとスズメバチは、幼虫を育てるため多くのたんぱく質を必要とし、ミツバチの幼虫や成虫、蜜を狙って巣を
攻撃します。
また、昆虫が減り食料が不足すると、ミツバチの巣を見つけて攻撃し、食料を得ようとします。
スズメバチを駆除するには?
蜂の仲間の中でも、狂暴で攻撃的なスズメバチを駆除するにはどうしたらよいのでしょうか?
ここからは、スズメバチの追い出しに有益な情報をお届けします。
スズメバチを駆除する時期は?
スズメバチを駆除するのに最適な時期は、春(4月~5月)です。
この時期は、冬眠から目覚めたばかりの女王蜂が、1匹で巣を作っているからです。
攻撃的な働きバチがまだ生まれていないので、比較的安全に駆除ができます。
スズメバチの巣を駆除する方法は?
スズメバチの駆除は非常に危険なため、できれば駆除業者に依頼することをおすすめします。
自分で駆除ができる巣の大きさは10cm以内で、駆除しやすい場所にある場合に限ります。
ハチたちの活動が弱まる日没後に、防護対策を十分にしたうえで行ってください。
- 風上に立ち、2~3メートル離れた位置から殺虫スプレーを、ハチが巣から全て出るまで吹き付ける
- 巣をはたき落として、2.3重にしたビニール袋に入れて廃棄する
- 巣のあった場所にもう一度殺虫スプレーを、10秒ほどかけておく
くれぐれも、適切な知識と十分な準備をして行ってください。
スズメバチは一匹殺すと他のスズメバチに襲われる?
スズメバチを一匹殺すと、別のスズメバチが襲ってくるおそれがあります。
スズメバチは危険を感じると、フェロモンという化学物質を排出して仲間に伝達します。
これに気が付いた蜂が、敵として認知したものに集まって攻撃をしかけてきます。
大変危険ですので、心配せずに落ち着いて、そっとその場から離れてください。
スズメバチは花粉を運ぶ?
スズメバチは意図していませんが、花粉を運んでいます。
スズメバチは、花の蜜を探しに来た昆虫たちを狙って食べます。
そのため、花を訪れることはよくあり、そのときに体に花粉をくっつけてきます。
結果的に、花粉を運んでいることになっているのです。
自然界のバランスが保たれており、大変興味深いですね。
スズメバチの駆除はどこに依頼したらいい?
まずは、市町村役場にハチの駆除をしてもらえるのか、またはハチの駆除の補助金制度があるのかなどを確認してみま
しょう。
自治体によって、内容が違いますのでよく相談してみてください。
ほかには、ハチの駆除専門業者に依頼するとよいでしょう。
蜂の危険ランキング
どの種の蜂が危険なのでしょうか?
危険性の高い蜂ランキングをあげてみました。
- スズメバチ
- アシナガバチ
- ミツバチ
スズメバチは、極めて強く危険度でトップに立っています。
さらに、スズメバチの種類を危険度の高い順にリストアップしてみました。
- オオスズメバチ
- キイロスズメバチ
- チャイロスズメバチ
オオスズメバチは、大きさも毒性も最強で、攻撃性も非常に高く刺されると重い症状になるおそれがあります。
キイロスズメバチは、人間の居住地に近いところで生息し、攻撃的な性格を持っているため人をよく刺します。
チャイロズメバチは、他のスズメバチの巣を横取りする特徴を持ち、攻撃性が高いです。
スズメバチに遭遇してしまったら、冷静に姿勢を低くして、後ずさりしながらその場から離れてください。
「ミツバチ スズメバチ 違い」を調べている人がよく思う質問
- ミツバチとスズメバチの違いに関するよくある疑問に対し、ここで順に回答していきます。
まとめ:スズメバチの駆除は業者へ依頼した方が安全!
スズメバチの駆除をお考えなら、駆除業者に依頼したほうがより安全です。
スズメバチは、蜂の中で最も恐ろしく、毒の強さも際立っています。
スズメバチを安全に駆除するには、防護対策を徹底する必要があり、これも大変な作業です。
スズメバチの駆除は、総合的に考えると春(4月~5月)以外は、駆除業者に依頼することを強くおすすめします。
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