私たち人間は肉や魚、野菜や果物など多くの種類の食べ物を食べて生活しています。
動物たちの中にも、私たち人間と同じように多種類の食べ物を食べる雑食性の動物がいます。
それらの中には、多くの種類を食べるが故に人間に被害をもたらす害獣となってしまう動物がいます。
そこで、今回はなんでも食べる動物の生態やそれらの特徴について詳しく解説していきます。
なんでも食べる動物は?
ネズミ
ネズミは害獣としてもよく知られる体の小さな動物です。
人間の食べるものだけでなく、ペットフードや家畜の飼料、水分補給のために植物の葉なども食べることがあります。
夜行性で温かい場所を好み、繁殖力が高いため一度家に棲みついてしまうと、もの凄いスピードで繁殖する可能性があります。
固い物をなんでもかじってしまう習性があるため、家や家具にも被害を及ぼします。
イタチ
イタチは体長30㎝ほどで胴長短足の体型が特徴的な動物です。
見た目はかわいらしいですが、性格は凶暴で鋭い牙を持っており、自分よりも体の大きいウサギやハトを襲うこともあります。
雑食性のため生ごみをあさったり、動物の死骸を食べたりすることもあります。
2月~6月ごろの繁殖期には凶暴性がより増し、襲ってくる可能性もあるため見かけたら不要に近づくことは絶対にやめましょう。
ハクビシン
ハクビシンは漢字で「白尾芯」と書くように、白い線が鼻から頭頂部にかけて入っているのが特徴です。
体長は60㎝ほどで尻尾は40㎝ほどあります。
野菜や果物、昆虫や小動物といったものを餌としています。
そのため、畑や家庭菜園などを荒らすこともあります。
ハクビシンは一か所にフンをためる習性があるため、一度フンをされてしまうと大量の排泄物がたまり、感染や悪臭の原因となります。
アナグマ
アナグマは体長60~90㎝程度のずんぐりとした体型で、夜行性の動物です。
性格は比較的温厚で警戒心も少なく、人が近づいてもあまり逃げないといわれています。
野菜や果物を餌の中心として生活しますが、土の中のミミズや昆虫も食べることがある雑食性の動物です。
廃棄された作物や生ごみを漁ることもあります。
アライグマ
アライグマは全国的にみられる動物です。
アライグマは雑食性の動物で野菜や果実、昆虫、小動物、両生類等なんでも食べます。
もともと日本に生息はしていませんでしたが、ペット用や観賞用として買われていたものが野生化し、現在全国に生息域を広めています。
その他人間以外の雑食動物は?
上記に挙げた動物以外にも雑食動物は多くいます。
例としては、イヌ、ヒグマ、スズメやカラスといった鳥、ブタやイノシシなどが挙げられます。
これらの動物は私たち人間に身近な動物も多いですね。
しかし、ヒグマやイノシシといった動物は人間に危害を加えることもあるので見かけたら注意が必要です。
アライグマの生態
アライグマの特徴
アライグマの体長は約60cm~100cmで全体的に茶色がかった色をしています。
しっぽは20cm~40cm程度で縞模様になっているのが特徴です。
見た目は可愛らしいですが、性格は凶暴で時には鋭い爪で引っかいたり噛みついてきたりすることもあります。
アライグマの習性
アライグマは雑食性の動物で野菜や果実、昆虫、小動物、両生類等なんでも食べます。
夜行性であり、生息域としては用水路や河川など水の近くに生息することが多いといわれています。
しかし、建物の屋根裏や軒下に侵入し、ねぐらにすることもあります。
また、アライグマもハクビシンと同様に一か所にフンをためる「ためフン」の習性をもっているといわれています。
アライグマの天敵
アライグマの天敵には、オオカミやピューマ、ワシミミズクといった強い肉食動物が挙げられます。
しかし、これらの動物は日本に存在しておらず、現状ではアライグマの天敵動物は日本にはいないといえるでしょう。
もし挙げるとするならば、捕獲や駆除をしようとする私たち人間が、アライグマにとって日本における唯一の天敵かもしれません。
アライグマの被害
アライグマはなんでも食べるため、農作物を荒らすことがたびたびあります。
特にアライグマは旬のものを好んで食べる傾向があるので、収穫直前の農作物を荒らすことがあります。
農家の方々にはとてもつらい被害といえるでしょう。
その他にも、アライグマは人間の甘いお菓子等も好きなため、人間が出したゴミを荒らし、周辺地域へ環境面での被害をもたらします。
さらに、家屋に浸入し住処にすることで、フンの悪臭や騒音などの被害も挙げられます。
アライグマは猫も食べる?
アライグマは基本的に果実や植物、昆虫や小動物を主に食べますが、餌が見つからない場合は猫を襲うこともあるといわれています。
特に抵抗力が弱い子猫が襲われやすいといわれていますが、時には成猫も襲うことがあるという報告もあります。
そのため、襲われる可能性は高くはありませんが、大事なペットは可能ならば室内飼いをするようにしましょう。
なんでも食べる害獣の被害
なんでも食べる雑食動物の被害としてまず挙げられるのが農家や家庭菜園などの農作物が荒らされることです。
近年、住処の減少などから民家等にも現れることが多くなり、農作物が荒らされる被害が発生しています。
また、人間の食べ物も食べるため家庭からでた生ごみを漁ることも多発しています。
さらに雨風をしのげる民家の屋根裏や倉庫に侵入し住処にすることもあるため、フンによる悪臭や騒音といった被害も挙げられます。
フンには悪臭だけでなく、細菌等も多く含まれており、家屋の腐敗や人間への健康被害といったことも近年の害獣被害の重大な一つです。
害獣の対策方法は?
害獣対策として大事なことは畑や家屋に浸入をさせないことです。
そのため、畑や菜園にはネットや柵を設置するようにしましょう。
アライグマは木登りが得意なため、普通の柵だと乗り越えられてしまう可能性があります。
その場合には、電気柵がおすすめですが、人間が触ると危険な場合もあるため、設置時には注意書きや近隣住民への説明等は怠らないようにしましょう。
家屋の浸入については、侵入経路をふさぐことが大切です。
まず、侵入経路を特定し、ネズミ等小動物であれば穴などをパテ等で塞ぐ、アライグマやイタチ等の動物の場合はネット等で塞ぐようにしましょう。
しかし、これらの作業は素人ではなかなか難しいことも多いですので、難しい場合は専門業者に依頼することをおすすめします。
なんでも食べる虫は?
動物だけでなく、虫のなかにもなんでも食べる雑食の虫がいます。
例としては、バッタ、スズムシ、アリ、ゴキブリ、シバンムシといったものが挙げられます。
これら雑食性の虫の中には、人間の食べ物に反応して住居に浸入する害虫も多くいます。
これらの虫は匂いに反応してくることが多いので、家を清潔にし、食べ残しや生ごみなどはすぐに処分するようにしましょう。
「なんでも食べる動物」を調べている人がよく思う質問
まとめ:害獣の対策は専門家に相談を!
アライグマやハクビシン、イタチなどは「鳥獣保護法」という法律により許可なく駆除、捕獲ができません。
そのため、一度畑や家屋に侵入されてしまうと、素人では駆除等がなかなか難しい場合があります。
また、凶暴な性格の動物もいるため、むやみに近づくと思わぬケガの恐れもあります。
安全、確実に駆除をするには対応に慣れている専門業者に依頼することがおすすめといえるでしょう。
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