近年、農村部だけでなく、都市部にもみられるようになったハクビシン。
農作物や生ごみを漁ったりするなど被害がありますが、実はそれ以外の点でも私たちに被害を及ぼす危険性があります。
そこで、今回はハクビシンが持つ危険性や遭遇したときの対処法について詳しく解説していきます。
ハクビシンは皮膚病持ってるって本当?
見た目はとてもかわいらしい姿をしているハクビシンですが、実は多くのノミやダニといった寄生虫が体に潜んでいます。
特にダニの中でもヒゼンダニと呼ばれるダニを保有していることがあります。
ヒゼンダニは疥癬(かいせん)と呼ばれる皮膚病を引き起こします。
疥癬に感染すると全身に湿疹ができ、強い痒みに襲われます。
また、寄生したヒゼンダニが増殖すると、皮膚の角質層に侵入し、水泡ができます。
免疫力が低下している時には、より増殖するため、場合によっては皮膚が硬く固まってガサガサして剥がれてやすいフケのような状態になることもあります。
ハクビシンに触ると疥癬はうつる?
疥癬を引き起こすヒゼンダニは人間やペットにも寄生します。
そのため、ハクビシンに直接触ったり近づいたりするとヒゼンダニに寄生される恐れがあります。
ヒゼンダニはとても小さい寄生虫のため疥癬の症状が出るまでは寄生されたことに気づきにくいです。
ハクビシンと遭遇しても、無用な接触は絶対に控えましょう。
ハクビシンは病気SARSを持ってるって本当?
ハクビシンの危険性はヒゼンダニによる疥癬だけではありません。
SARSは2003年頃に中国南部から世界的に感染が広まった新型肺炎です。
SARSに感染すると発熱、咳、悪寒、震え、筋肉痛といった症状が現れ、重症化すると呼吸困難などの肺炎症状が出現し、死に至ることもあります。
当時、このSARSの流行はハクビシンが原因なのではないかという説がささやかれていました。
真偽は不明ですが、ハクビシンから感染する可能性はないとは言い切れないので注意が必要です。
ハクビシンの危険性は?
疥癬症やSARSといった病気以外にもハクビシンから感染する可能性のある感染症があります。
ハクビシンの体には疥癬を引き起こすヒゼンダニだけでなく、マダニも寄生していることがあります。
このマダニの中にはSFTSの原因となるウイルスを持っている可能性があります。
SFTSは痢や嘔吐などといった消化器官への症状や発熱や頭痛を引き起こします。
重症化すると命に関わる危険性があるため、十分注意が必要です。
また、それ以外にもハクビシンが排泄するフンや尿による被害もあります。
ハクビシンのフンや尿には、多くの雑菌や病原菌が含まれており、健康被害はもちろん、害虫が寄ってくるといった衛生面による被害や悪臭といったことにもつながります。
また、家屋等でふん尿をし、それを放置すると、木材による腐敗で家屋にもダメージを与えますので、見つけた場合はすみやかに処分するようにしましょう。
ハクビシンは犬を食べるって本当?
ハクビシンは雑食性の動物のため、植物だけでなく小動物や昆虫などを食べることもあります。
しかし、ハクビシンが犬を食べるといったことは考えにくいでしょう。
ハクビシンは穏やかで臆病な個体が多いため、体格が自分と同程度、もしくは大きい犬を襲って餌にすることは基本的にありません。
しかし、犬がハクビシンに攻撃をしたり、刺激をしたりするとまれに防衛のために犬を襲うこともあります。
ハクビシンに襲われると、ハクビシンが持つ病原菌に犬が感染する可能性もあるため、注意しなければなりません。
ハクビシンを見つけたときの対処法
ハクビシンは温厚で臆病な性格のため、基本的に人間を自分から襲うことはありません。
そのため、こちらがなにもしなければ襲われる可能性は低いでしょう。
もしハクビシンに出くわしてしまったときは、近づいたり、触ろうとしたりといったことはしないようにしましょう。
そうすると、自然と自らその場を立ち去ってくれることが多いです。
無理やり追い払おうとすると、かえってハクビシンを刺激することになり、場合によっては襲われる可能性もありますので、刺激を与えるような行為は絶対にしないように心がけてください。
ハクビシンは殺してはいけないの?
ハクビシンを見つけた際、自分で駆除をしようと考える人もいるかもしれません。
しかし、ハクビシンには「鳥獣保護法」という法律で守られており、許可なく捕獲や駆除は行うことはできないようになっています。
市役所で申請すれば可能な場合もあります。
たとえ申請し許可を取ったとしても、駆除をする際には感染のリスクはもちろん、襲われる危険性もあるため、素人が行うと思わぬけがを招く恐れもあります。
そのため、駆除をお考えの際は慣れている専門業者に依頼することをお勧め致します。
ハクビシンの皮膚病を調べている人がよく思う質問
まとめ:
ハクビシンには私たち人間にも感染する病原菌や寄生虫による皮膚病など、多くの危険性を持っています。
健康被害を未然に防ぐためにも不要に近づいたり、接触することは控えましょう。
もし、ハクビシンの被害に困っているという方は、自分で駆除を行うよりも、多くの経験がある専門業者に駆除を依頼することをお勧めします。
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