「ハクビシンが家庭菜園を荒らして困る」「塀の上を歩いていた」「枝を伝って屋根裏に侵入されそうだ」など、ハクビシンの被害に困っていませんか?
本記事では、有刺鉄線を効果的に設置して、住宅や家庭菜園をハクビシンから守る方法や、有刺鉄線の上手な伸ばし方、さらに法律についても解説します。
有刺鉄線の張り方!ハクビシン対策として効果的に張る方法
有刺鉄線は、針金を斜めに切断し、とがった短い針金をとげのように巻きつけて作られています。
「鬼針金」や「バーブドワイヤー」とも呼ばれます。
ここでは、ハクビシンに効果的な有刺鉄線の張り方を順番に見ていきましょう。
設置する場所を決める
有刺鉄線を効果的に設置するためには、目的の場所を取り囲むことが理想的です。
しかし、場所によっては全面に設置するのが難しい場合もあります。
その場合は、ハクビシンの侵入経路を塞ぐように設置するのが効果的です。
また、木の根元に有刺鉄線を巻くことで、ハクビシンが木を登って屋根裏に侵入するのを防ぎます。
適切な有刺鉄線を準備する
有刺鉄線を選ぶ際のポイント
- 長さ
- 敷地や家の周囲に設置する場合:数十m単位の長い有刺鉄線
- 木に登るのを防ぐ場合:1本あたり2m程度の長さ
- 切断のしやすさ
- 家庭用のハサミで簡単に切れるもの
- 耐久性・耐候性
- さびびにくい素材(例えば亜鉛メッキなど)
- 過酷な気象条件にも耐えられるもの
- 付属品
- 留め具が付属しているものを選ぶと設置が手軽にできます
有刺鉄線の張り方・設置の流れ
準備
- 有刺鉄線
- 支柱(木杭や金属杭)
- 固定具(U字釘や又釘、結束バンド)
有刺鉄線の張り方・設置の流れ
支柱を適切な間隔(約1.8〜2m)で打ち込みます。
- 支柱に有刺鉄線を固定する際は、結束バンドや釘でしっかりと留めます。
- 有刺鉄線はピンと張ってたるまないようにし、必要に応じて二重に回して固定します。
有刺鉄線の効果を確認する
有刺鉄線が均一に張られていることを確認します。
有刺鉄線が効果を発揮せず、ハクビシンの被害が続く場合は、有刺鉄線の設置場所や高さに問題があるかもしれません。
ハクビシンの侵入経路を観察し、改めて場所と高さを検討しましょう。
また、有刺鉄線の突起の間隔がハクビシンに合っていない、有刺鉄線自体が弱く十分な効果を発揮していないことも考えられます。
適切な有刺鉄線を選ぶことが重要です。
メンテナンスを行う
有刺鉄線の効果を維持させるためには、定期的なメンテナンスが必要です。
有刺鉄線の劣化、緩みや破損をチェックし、都度、修理や交換をします。
- 緩みの調整
- 金具で固定しなおすことで、張りが戻り侵入防止効果の向上につながります。
- 破損部分の修理
- 破損部分を放置して再びハクビシンに侵入されないように、速やかに補修、交換しましょう。
- 清掃
- 有刺鉄線の周りにあるゴミや雑草を取り除きます。
常に見通しを良くして、ハクビシンに隠れる場所を与えないようにします。
- 防さび処理
- さびやすい金属製の有刺鉄線には、防さび処理することがおすすめです。
特に、湿気の多い場所に設置する場合は、防さび処理は欠かせません。
有刺鉄線の上手な伸ばし方
有刺鉄線にはたくさんの突起があり、上手に伸ばせなくて困っている人もいるのではないでしょうか。
有刺鉄線を上手に伸ばすためには、まず、有刺鉄線が巻かれた状態で取り出し、ロールの中心に棒を通します。
その状態で引っ張ると有刺鉄線がスムーズに回転し、効率的に伸ばせます。
この方法を使えば作業時間を短縮できるので、ぜひ試してみてください。
有刺鉄線を使用する際にあると便利なグッズ
- メンテナンス道具
- 剪定ばさみ、さび止め。
- 安全対策
- 革手袋
- 革は耐久性が高く、厚手で摩耗しにくい手袋です。
- 革手袋
手になじみやすく滑りにくいという特徴から一般的な手袋よりも安全に作業ができます。
- その他
- 棒
- 有刺鉄線を効率的に伸ばせます。
- 警告標識
- 有刺鉄線があることを知らせ注意を促し、他人にケガを負わせるリスクを軽減します。
- 棒
有刺鉄線の止め金具
- 支柱が木材の場合
- ステープル
- 結束バンド
- U字釘
- 又釘
- 支柱が金属の場合
- クランプ
止め金具は設置場所や材質によって選びましょう。
かえし付きの又釘は抜けにくくおすすめです。
有刺鉄線の支柱
- 木材の支柱
- 強度があり長期間耐用できる木材を選びましょう。
- 硬木の使用が一般的です。
- 屋外での使用のため、防腐処理が施されている木材が適しています。
- 設置方法
- ステープル、結束バンド、U字釘、又釘などを使って有刺鉄線を固定します。
- 金属の支柱
- さびびにくく、耐久性に優れた金属を選びましょう。
- ステンレスや亜鉛メッキされた鉄が一般的です。
- 設置方法
- クランプを使用して有刺鉄線をしっかりと固定します。
ハクビシン対策として有刺鉄線を張る場合の注意点
ハクビシン対策として有刺鉄線を張る場合には、いくつかの注意点があります。
1.安全性
有刺鉄線は非常に鋭利で危険です。
子どもが通る場所に有刺鉄線を張らないなどの配慮が必要です。
2.設置場所
ハクビシンが通りやすい場所、巣穴や通り道に設置するのが効果的です。
3.高さ
有刺鉄線を地面から約30〜50cmの高さに張ると、ハクビシンは鉄線を乗り越えるのが難しくなります。
4.法規制
有刺鉄線の設置には地域の法規制やガイドラインがある場合があります。
規制や条例を確認し、適切に設置することが必要です。
有刺鉄線とあわせて活用すべきハクビシン対策
ハクビシンは垂直に1m以上ジャンプでき、10cm程度の隙間があれば侵入する非常に厄介な動物です。
そのため、有刺鉄線の設置はハクビシンの行動を観察しながら調整する必要があります。
ハクビシンが自由に出入りするのを防ぐため、有刺鉄線とあわせて以下の対策を試してみてください。
- 動きを感知するセンサーライトを設置し、ハクビシンが夜間に近づくのを防ぎます。
- 唐辛子やハッカ、ニンニク、木酢液など、ハクビシンの嫌いなニオイの忌避剤を使用して侵入を防止します。
- 赤い短冊を吊るして、近づくのを防ぎます。
- 青いライトや点滅するライトなど、光を嫌う特性を利用し侵入を防止します。
- 音に敏感なため、爆竹や超音波発生器などの使用も有効です。
ハクビシン対策以外の目的で有刺鉄線を張る方法
有刺鉄線はハクビシン対策だけでなく、他の動物よけや防犯の目的にも効果的です。
しかし、それぞれの目的に合った有刺鉄線の張り方をしなければ効果はありません。
ここでは、猫対策と防犯目的での有刺鉄線の張り方について解説しますので、参考にしてください。
猫対策として有刺鉄線を張る方法
有刺鉄線を猫が飛び越えられない高さにフェンス状で取り付けたり、ブロック塀の上に張って登れないようにしたりすることで、効果的な猫対策になります。
- 猫が通りやすい場所に設置します。
- 猫が飛び越えられない高さに調整すると効果的です。
- 猫がよじ登ってくる低い屋根や庇の縁、雨どいや排水溝沿いに設置するのも効果があります。
防犯目的でフェンスに有刺鉄線を張る方法
防犯目的でフェンスに有刺鉄線を張るには、フェンスの支柱や追加の支柱を使い有刺鉄線を張ります。
クランプやステープルを使って、フェンス上部に有刺鉄線が動かないようにしっかりと取り付けましょう。
- 塀や壁、門の上部に設置するとよじ登りを防止し、乗り越えるのを防ぎます。
- 見通しの良い場所に有刺鉄線があると、視覚的な抑止力になります。
- 車庫や倉庫など足場になりやすい場所に設置すると効果的です。
法律で有刺鉄線の使用について決まりはある?
有刺鉄線の使用について、法律で具体的な基準や規制は定められていません。
しかし、私有地内に設置する場合でも、公共の安全や近隣住民への配慮が必要です。
通行人が誤って有刺鉄線でケガをした場合、設置者に管理責任が問われることがあります。
さらに、民法に基づく損害賠償責任が生じる可能性があるため、安全対策は欠かせません。
また、地域によっては条例が制定されていることもあるため、居住地区の条例や規制を確認することが重要です。
100均で有刺鉄線は購入できる?
100均で有刺鉄線の取り扱いはありませんが、ガーデニングやDIY用品の中には、金属ワイヤー、ネット、スパイク付きバンドなどがあります。
これらを有刺鉄線の代わりに使用すれば、使い方次第で侵入防止に役立つでしょう。
「有刺鉄線 張り方」を調べている人がよく思う質問
まとめ:有刺鉄線とあわせて他の対策も活用しよう!
ハクビシン対策として有刺鉄線を効果的に使うには、ハクビシンの侵入経路を特定し、適切な高さに設置することが重要です。
しかし、有刺鉄線だけでは完璧な防御策とはいえません。
有刺鉄線に加え、ハクビシンが苦手とする他の対策を組み合わせることで、侵入防止の効果をさらに高めます。
定期的なメンテナンスも忘れずにし、有刺鉄線を常に効果的な状態に保ちましょう。
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