最近床下から何か音がするような気がする。
耳を澄ますとカリカリと何かを擦るような引っ掻くような音。
生き物がいる気配がするけれど、目に見えないだけにいったい何がいるんだろうと怖くて不安になりますよね。
ここでは床下でカリカリ音がする場合はどんな原因が考えられるのか、またどんな対策ができるのかをご紹介します。
床下でカリカリ音がする原因は?
床下などから物音が聞こえる、カリカリとした音がする原因はいくつかあります。
まず考えられるのは動物や虫の侵入ですが、他には壁や床の収縮による建物の構造上の問題や、乾燥や湿気による環境的な要因も挙げられます。
床下でカリカリ音がする場合はどうしたらいい?
まずは音の正体を突き止めましょう。
先ほど挙げたいくつかの原因のうち、建物や環境上の問題でありそうならハウスメーカーや工務店に相談してみてください。
そうではなく動物がいそうな場合には以下のことを確認してください。
- 動物の体臭や排泄物などの悪臭がないか
- 噛み跡がないか
- 体毛の付着や足跡がないか
- フンが落ちていないか
- 鳴き声がしないか
- 食品が荒らされていないか
- 走る音、動く音がしないか
もし当てはまるようなら動物が棲みついている可能性が高いです。
床下にネズミがいるときの特徴は?
家の床下は薄暗く人目につきにくいところを好む動物にとって格好の棲み家です。
床下に棲みつく可能性のある動物といえばイタチ・ネズミ・ハクビシンなどが考えられますが、中でもドブネズミは高い場所が苦手で湿った環境を好むため、床下にいることが多いのです。
家に棲みつく動物の多くは夜行性ですが、ネズミの場合はその場所が安全な場所であると認識すると日中でも活動することもあるようです。
昼間にも鳴き声がしたり音がしたりするのはほとんどがネズミでしょう。
またネズミは歯が伸び続ける(常生歯)という特徴のある動物です。
硬いものをかじって削る必要があるためあらゆるものをかじる習性があります。
カリカリ、ガリガリと何かこすれるような音がするのはネズミがいると考えられます。
床下のネズミはどこから入ってくる?
ではネズミはどこから侵入してくるのでしょうか。
家に侵入してくるネズミはほとんどがクマネズミとドブネズミ、またはハツカネズミですが、床下に多く現れるドブネズミは体が大きく高いところに登るのが苦手です。
注意したいのは建物と基礎部分の間にあるすき間や、キッチンやトイレの排水管、そして下水道からの侵入です。
またネズミは穴を掘ることができるので外から穴を掘って建物に入ってくることもあります。
築年数の経った古い建物だと、建材をかじって穴を開けて侵入する可能性もあります。
床下のネズミがカリカリうるさいときの対策は?
ネズミによるカリカリとした音が原因で眠れないなどでお悩みではないですか。
不眠症など深刻な症状になる前に自分でできる対策をいくつかご紹介します。
忌避剤を使う
ネズミの嫌う成分が配合された専用の燻煙剤やスプレータイプのものが多く流通していますので、ネットやホームセンターで簡単に入手できます。
ネズミは大変警戒心の強い動物なので、物の配置が普段と少しでも違うと寄りつかないこともあるためワナや毒エサだと難しいこともあるようです。
燻煙剤を設置する時はできるだけネズミの視界に入らない物陰に置くなどしてください。
環境を整える
ネズミがなぜ家に棲みつくのかというと、それは寒さを凌げるところにエサがあり、巣を作れる材料があり、そして危険な天敵がいないからです。
ならばこのネズミが好む環境を壊してやればいいのです。
●まずは食べ物を置かない・ゴミ箱はふたつきのものにする。
ネズミはカロリーをたくさん消費するため大食いです。
エサに2〜3日ありつけないと餓死してしまいます。
また水がないと食べたものを代謝できないため、エサになる食べ物と水を徹底的に排除しましょう。
●巣になる材料を置かない
ネズミは巣を作る習性があります。
この巣を作らせないことが大切ですので、巣の材料となる布製品・紙・段ボールなどは放置せずすぐに処分するようにしましょう。
●すき間を作らない
そもそもすき間がなければ入ってこられませんから、ネズミが入れそうだなと思うすき間があれば塞いでしまいましょう。
建物と基礎部分にあるすき間は特に注意してください。
また窓やベランダから侵入することもあるので網戸を設置すれば備えになるでしょう。
ネズミの床下通気口を塞ぐ
床下にある通気口や換気口は湿気対策に設置されているものです。
ここを完全に塞いでしまうとネズミの侵入は防げてもダニやカビ、シロアリの発生リスクを高めてしまいます。
塞ぐ場合は金網やネットなどを利用して通気性は保つようにしましょう。
追い出し・駆除をする
自分でできるネズミ対策として、他にもネズミの通り道に粘着シートを置いたりワナを仕掛けて捕獲する・毒エサを置いて駆除するなどもあります。
捕獲したり駆除した後のネズミを見たくない、触れたくないという方も多いと思います。
そういった場合は先にご紹介した燻煙剤の設置やスプレー剤の散布によって、追い出したり寄せ付けない対策の方が向いているでしょう。
床下のネズミに超音波は効果がある?
また追い出し対策として超音波器を利用する方法もあります。
ネズミにストレスを与えたり混乱させて追い出すことができる効果がありますので試してみてもいいでしょう。
ただし音に慣れてしまえば効果は薄れるため、あくまで一時的な対策にはなってしまいます。
また赤ちゃんや小さな子どもには超音波器の発する音が聞こえる可能性があるので注意してください。
床下以外でカリカリ音がする時の原因と対処
高いところが苦手なドブネズミ以外にも家に棲みつくネズミがいますので、壁や天井から音がするケースもあります。
天井からカリカリ音がする時の原因と対処法
カリカリとかじる音が天井から聞こえたら、クマネズミであることが多いようです。
ドブネズミより体長が小さく上下の移動ができるため、侵入口はドブネズミよりも幅広く注意が必要です。
屋根下にある通気口や戸袋のすき間、換気扇、エアコンホース口なども侵入経路となります。
一軒家で壁からカリカリ音がする時の原因と対処法
壁の中には空気が通すための空間と断熱材があり、寒さが苦手な動物には住みやすい環境です。
壁の中に侵入されてしまうと、自分で対策するには床下や天井より難易度が高くなります。
すき間や侵入口を見つけてスプレー剤を散布する、またはネズミの通り道を特定して粘着シートや毒エサを仕掛けるなどの対策となります。
侵入口や通り道を特定するには「ラットサイン」というネズミの痕跡を見つける方法があります。
- 壁に黒い汚れがある(ネズミの体についてほこりや油汚れ)
- かじった跡がある
- フン尿の跡(ネズミは移動しながら尿をする習性があります)がある
- 体毛が付着している
- 足跡がある
ネズミが侵入しているか疑わしいすき間や穴があればその付近に小麦粉をまいて、ついた足跡から特定する方法もありますので試してみてください。
アパートで壁からカリカリ音がする時の原因と対処法
天井や床下よりも壁の中のネズミへの対策は難易度が高くなります。
駆除に成功しても壁の中の死骸を取り除かないと悪臭や虫の発生などで被害も深刻になります。
賃貸の場合、無理をせず早めに大家さんか管理会社に報告しましょう。
夜中にガリガリ音がする時の原因と対処法
家に棲みつく動物のほとんどが夜行性です。
何かをかじる音はネズミの可能性が高いと言えますが他の動物である場合もあります。
ネズミではないかもと思ったら被害が大きくなる前に専門の業者に相談した方がいいかも知れません。
ネズミをそのまま放置するとどうなる?
ネズミが家に棲みつくと以下のような被害が生じます。
●建物の破損
伸びる歯を削るために何でもかじりますし、巣を作るために家の断熱材を破損させます。
電気の配線を噛みちぎれば火災や漏電を起こすこともあり、天井や壁に穴を開けられれば冷暖房効果が薄れたり虫が侵入してくることもあります。
●悪臭
フン尿や死骸を放置したことによる悪臭は時間が経つほどひどくなります。
●健康被害
ネズミは下水道やゴミ捨て場のような不衛生なところにいますので、直接触れるのはもちろんネズミがかじった食べ物が口に入るなどして感染症にかかる恐れがあります。
またダニやノミが発生したり、乾燥した排泄物が空気中に舞ってアレルギーの原因になることもあリます。
夜間にネズミが発する音による不眠症なども心配です。
自分でネズミを駆除できない場合は?
賃貸の場合は大家さんか管理会社に相談してお任せしましょう。
持ち家の場合は信頼できる専門の業者へ依頼しましょう。
お住まいの自治体の窓口に相談していくつかの業者を紹介してもらったり、自分で探す場合は複数の会社から見積もりを取って比較したり、口コミをチェックして悪質な業者にだまされることのないように注意しましょう。
「床下 カリカリ音」を調べている人がよく思う質問
まとめ:ネズミは放置せず早めの対策を!
ここまでネズミの習性や対策について紹介しましたが、加えてネズミはとても繁殖力の高い動物です。
放置しているとあっという間に数が増えてしまい被害が大きくなってしまいます。
そうなるとネズミを追い出すまでに長い時間がかかり経済的負担も大きくなることから、早めの対策が必要です。
ちなみにネズミが電気配線をかじって火災が起きた場合、ネズミの駆除対策を怠ったと判断されてほとんどが火災保険の対象になりません。
いつか出ていくだろうと侮ることは禁物なのです。
大切な家や家族を守るため、ネズミでお悩みの方は一日も早い対策をしましょう。
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