イタチはその可愛い見た目からは想像できないほど、獰猛な性格を持つ動物です。
そんなイタチですが、近年は森林の減少によって棲み処を追われており、人が生活をする場所まで降りてきています。
ただ、イタチにとっても人の住む環境は棲みやすくなっています。
穴を掘りやすい土、豊富なエサ、家屋の中ならば天敵である猛禽類に狙われる心配も無い、まさに理想郷です。
そのため、イタチが庭や家屋に侵入することで様々な問題が起こっています。
この記事では、イタチはゴミ荒らしをするのか、イタチを見たらどうするべきなのか他、庭に来るイタチ対策や来なくなる方法を紹介します。
イタチはゴミ荒らしをする?
イタチは雑食性が強く、適応能力もとても高い動物のため人の住む環境でも問題無く暮らすことが可能です。
そして、人の出す生ゴミ(果物や野菜の皮やクズなど)を狙ってゴミを荒らし回ります。
イタチは基本的には単独行動ですが、子育てをしている場合は複数匹で行動することもあるため、集団でゴミを荒らし回ることで近隣の方々の悩みの種となることもあります。
イタチにゴミやゴミステーションを荒らされたときの対処法
イタチによってゴミやゴミステーションを荒らされる問題への対処法を紹介します。
荒らされないゴミ箱に変える
イタチは嗅覚が非常に鋭いため、袋をしっかりと縛ってもすぐにニオイを嗅ぎつけてしまいます。
そこで、蓋ができるゴミ箱やゴミステーションをフェンスで囲うといった、イタチが侵入しゴミを荒らすことができないようにする方法です。
物理的にゴミに触れることが出来なければ、イタチも諦めて他へ移動します。
ただし、そこに生ゴミ(エサ)があると知られている以上、何度も訪れる可能性もあるため、面倒でもしっかりと蓋や戸締りを行うことを忘れないようにしましょう。
エサになるようなものを放置しない
「この程度のゴミだったら大丈夫だろう」はとても危険な考えです。
イタチにとって少しでもエサのニオイを嗅ぎつけてしまうと、何度でも近寄ってきて気づけばゴミを荒らされることに繋がります。
エサになるようなゴミ、特に生ゴミはイタチの届かない場所(蓋付きのゴミ箱や動物が侵入できない場所)に捨てるようにしてください。
イタチの嫌がるもので寄せ付けない
イタチは嗅覚がとても発達した動物のため、忌避剤などの強いニオイをとても嫌います。
イタチが嫌がるニオイには唐辛子、ハーブ類、木酢液、お酢、漂白剤、コーヒーかすなどといったものがあり、市販の忌避剤の成分にも使用されています。
また、イタチの天敵(オオカミ)の尿を使った忌避剤(ウルフピー)も高い効果を発揮します。
イタチの基本情報
この項では、イタチの生態やフンの特徴、イタチ(ニホンイタチ、シベリアイタチ)の見分け方を紹介します。
イタチの生態
イタチは夏季になると体毛が茶褐色~赤褐色になります。
山吹色をしたイタチは外来種の「シベリアイタチ」と呼ばれる種類です。(冬季にはニホンイタチも山吹色になるため、判別が難しくなります。)
日本には「ニホンイタチ」と「シベリアイタチ」の2種類が生息しており、シベリアイタチの方が尻尾も長く、体長も大きいのが特徴です。
イタチは運動能力がとても高く、木登りと水泳が得意とされています。
そのため、屋根の近くに高い木があると、その木を伝って屋根に登り瓦の隙間や通気口から家屋に侵入し、いつの間にか棲み処を作っていることもあります。
また、野生動物でも水を怖がらないため、カエルやザリガニといった水生生物を捕食することもあります。
体長は30cm程度、わずか3cmほど(500円玉よりも少し大きいくらい)の隙間にも入り込めるほど柔軟な体をもっています。
冬眠はせず、一年中活動しています。
繁殖期は春になり、妊娠から1ヶ月程度で出産をします。
一度の出産で3匹~5匹を産みますが、多いと10匹ほど産む個体も存在します。
春頃~初夏にかけて生まれた子供は、秋には独り立ちするほど成長速度が速く、繁殖しているのを放置してしまうととんでもない数のイタチが生まれることになります。
イタチは強い雑食性で、何でも食べます。
ネズミやトカゲ、モグラといった小動物、カエルやザリガニなどの水生生物、昆虫や農作物、人が食べるものは何でも口にします。
他にも、イタチは夜行性のため夜になると、より活発に活動を始めます。(日中に活動することもあります。)
イタチのふんの特徴
イタチのフンは細長く6mm~10mmほどの大きさになります。
色は黒く、水分が多く含まれておりかなり臭いのが特徴です。
イタチは雑食性が高いため、動物の毛や果物の種といった消化しきれなかったものが含まれています。
また、イタチは同じ場所でフンをする(溜めフン)習性を持っており、天井裏や床下にこの溜めフンをされることで家全体が悪臭で充満し、害虫が寄って来やすくなります。
そのため、感染症にかかるリスクが増えるといった原因になります。
イタチの見分け方
イタチには2種類(ニホンイタチ、シベリアイタチ)存在します。
ニホンイタチ、シベリアイタチは本州、四国、九州に生息しているイタチで、都市部中心に民家周辺で目撃されることが多くなってきています。
(民家周辺で見かけることが多いのはシベリアイタチがほとんど。)
ニホンイタチの体長はオスで27cm~37cm程度、メスで16cm~25cm程度となり、尻尾の長さは胴体の半分以下しかありません。
また、夏季になると体毛が茶褐色~赤褐色になります。(冬季は山吹色になるため、判別が難しくなります。)
シベリアイタチの体長はオスで28cm~39cm程度、メスで25cm~31cm程度、尻尾の長さは胴体の半分以上の長さがあります。
イタチによる被害
イタチが人の住む場所に棲みつくことで起こる被害には4つあります。
・人やペットへの被害
イタチは獰猛な性格を持つ動物で、人を噛むことも、ペットを襲うこともあります。
噛まれることでケガを負うだけでなく、口の中には様々な雑菌が潜んでおり、狂犬病や鼠咬症、重症急性呼吸器症候群(SARS)といった致死率の高い感染症にかかる可能性があります。
・騒音被害
イタチは夜行性のため、人が寝静まった時間になると活発に活動を始めます。
その際に、屋根裏を走り回る足音や鳴き声によって寝不足になることもあり、酷い場合だとノイローゼになってしまう方もいます。
・フン尿による健康被害
イタチのフンは強烈なニオイがし、そんなフンを同じ場所で繰り返しする溜めフンという習性を持っていることで、家全体が悪臭で充満し住めなくなってしまうといったこともあります。
また、イタチのフンは水分が多く天井裏に大量にされることで天井にシミができてしまい、ニオイもシミも簡単には落ちなくなるうえ、最悪の場合、天井が腐って落ちてくることもあります。
他にも、フン尿による悪臭が害虫を呼び寄せることにもつながり、精神的にも肉体的にも多大なストレスに曝され可能性が高くなります。
・農作物への被害
イタチは穴を掘って寝床を作る習性を持っています。
そのため、家庭菜園などで耕した土は穴が掘りやすい状態となっているため、簡単に掘り返されてしまいます。
また、大切に育てている野菜や果物を食い荒らされてしまうといった被害にも遭う可能性があります。
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イタチが庭に来るのはなぜ?庭に来るイタチ対策
イタチが庭にやってくる理由として「エサのニオイがする」ことが挙げられます。
生ゴミやペットのエサを放置していないでしょうか?
イタチは雑食性の高い動物なので何でも食べます。
家庭菜園をしている場合も、何も対策を行っていない場合ニオイに釣られてやってくることがあります。
そのため、庭に来るイタチ対策として、エサとなる生ゴミやペットのエサを放置せずに定期的に片付けるようにしてください。
また、木の実を狙ってやってくることもあるため、可能な限り収穫し放置しないようにすることでイタチが庭に近寄ってくることを未然に防ぐことができます。
また、家庭菜園をされている方は市販されている忌避剤を設置するといった対策が効果的です。
他にも強い光が明滅するものや、木酢液や漂白剤、お酢といったニオイの強いものはイタチが苦手としているため、組み合わせて対策するとより効果が持続します。
イタチ撃退後にまたイタチが来なくなる方法は?
イタチは帰巣本能が強い動物のため、一度棲み付いた場所には追い払っても何度でも戻ってきます。
そのため、追い払った後の対策が重要となります。
・忌避剤を設置する
ホームセンターなどで購入することができる忌避剤にはイタチが苦手とするニオイ成分が含まれています。
イタチは嗅覚がとても優れた動物なので、苦手なニオイがする場所には近寄ることが少なくなります。
市販されている忌避剤以外にも、木酢液や漂白剤、お酢、唐辛子といったニオイの強いものを設置しておいても同じ効果が得られます。
また、オオカミの尿(ウルフピー)もイタチにとっては天敵であるオオカミのニオイがすることで近寄ってくることが少なくなります。
・侵入経路を塞ぐ
イタチが屋根裏や床下に侵入した際の出入口を見つけ出し、塞いでしまいましょう。
塞ぐための道具はホームセンターで購入可能なパンチングメタル、金網、パテといった道具を使用します。
ただし、イタチは3cm程度の隙間があれば入り込むことができる上、高所からも侵入できるため、出入口を探すことはかなりの労力がかかるとされています。
思わぬケガを負うこともあるため作業には十分注意してください。
・害獣駆除の専門業者を使う
害獣駆除の専門業者は駆除だけが仕事ではありません。
害獣を特定し、より効果的な方法で駆除をします。
その後、フン尿などを清掃と除菌、消臭を行い再度侵入されないための対策まで行います。
アフターサービスも充実している業者も多くあるので、追い出した後の対策に不安がある方は一度相談してみるといいでしょう。
イタチに蚊取り線香は効果ある?
イタチに蚊取り線香はあまり効果はありません。
ただ、蚊取り線香から出る煙やニオイはイタチにとって不快に感じるようで、一時的に逃げ出す場合もありますが、すぐに戻ってきます。
また、蚊取り線香に使用されている殺虫成分は哺乳類には毒性が低くあまり効果が無く、忌避剤としての効果も薄いと言われています。
害獣除けの線香もありますが、こちらは唐辛子の辛味成分であるカプサイシンを含んでいるため、嗅覚が優れた動物に効果があるとされています。
しかし、このニオイは刺激が強すぎるため人にも影響が出てしまうことがあり、屋内での使用はできません。
また、近隣への迷惑にもつながる可能性があるため、住宅地など民家が密集している場所での使用は控えた方が良いかもしれません。
「イタチ ゴミ荒らし」を調べている人がよく思う質問
まとめ:ゴミを荒らされたときは早めの対処を!
この記事では、イタチはゴミ荒らしをするのか、イタチを見たらどうするべきなのかの他、庭に来るイタチ対策や来なくなる方法を紹介しました。
生ゴミを荒らされた場合、イタチ以外の可能性も十分考えられます。
生ゴミなどは蓋付きのゴミ箱に捨てるか、動物が侵入できないタイプのゴミステーションを設置するといった対策が必要となります。
また、イタチに家屋や庭に侵入された場合、帰巣本能によって何度も戻ってくる可能性が高いため、忌避剤を使用するなどの対策が必要になります。
個人での対策に不安がある方は、害獣駆除の専門業者に相談しましょう。
現地調査から見積りの算出までは無料で行っているところも多くあるため、気軽に問い合わせてみてください。
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