屋根裏から足音や鳴き声が聞こえることはありませんか?
それはハクビシンが侵入し、屋根裏に住み着いている可能性があり住み着いてしまうと、ふん尿による悪臭被害のほか、夜中に走り回ることで騒音による睡眠妨害など被害は深刻なものになってくるため、早急に対策を講じる必要があります。
この記事では、ハクビシンを市販されている忌避剤などで屋根裏から追い出す方法のほか、バルサンでも追い出すことが可能なのかを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ハクビシンを屋根裏から追い出す方法は?
ハクビシンの侵入を許してしまい、放置してしまうとそのまま住み着かれてしまう可能性があります。
そうすると騒音や悪臭といった問題に悩まされほか、繁殖されてしまうと数が増えることで問題がさらに大きくなってしまいます。
そこでこの項では、そんなハクビシンを追い出すための方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ハクビシンが嫌いなニオイで追い出す
ハクビシンは嗅覚が優れており、ニオイの強いもの(刺激臭)をとても嫌います。
この優れた嗅覚を使ってハクビシンを追い出すのに効果的なニオイを紹介します。
- ニンニクのニオイ
- 唐辛子のニオイ
- 木酢液のニオイ
- 竹酢液のニオイ
木酢液(もくさくえき)、竹酢液(ちくさくえき)とは、木炭や竹炭を製造する際に発生する煙の成分を冷却するとできる燻臭い水溶液のこと。
ハクビシンを忌避剤で追い出す
市販されている忌避剤にはハクビシンの嫌がるニオイ成分が含まれているものが多く、設置することで追い出す事が可能です。
忌避剤には3つのタイプ(固形・ゲル状・顆粒)があり、使用場所によって使い分けることもでき、どれも設置するだけのため手軽で便利です。
忌避剤はホームセンターやドラッグストアなどの身近なお店で購入することができ、簡易版として日用品や食品で手作りの忌避剤を作ることもできます。(ハクビシンが嫌いなニオイ成分については「ハクビシンが嫌いなニオイで追い出す」を参考にしてみてください。)
ハクビシンを音で追い出す
ハクビシンは嗅覚だけでなく聴覚も優れていて、音にとても敏感な動物です。
中でも、嫌いな音とされている2つを紹介します。
- 機械音(掃除機の音やスマホのアラーム音、ブザー音など)
- 突発的な音(爆竹や花火などの爆発音など)
どれも簡単に手に入る音の出るものなので、最もコストがかからない追い出し方法かもしれません。
ただし、数回程度の音では追い出すことは難しく、継続的に音を流す必要があります。
そのため、近隣の方への迷惑になる可能性もあるので時間帯などには気を付けてください。
また、超音波はハクビシンを追い出す効果があるのか不確かなため、避けた方がいいかもしれません。
ハクビシンを燻煙剤で追い出す
ハクビシンが侵入してきた場所から離れた場所で燻煙剤を使用すれば、侵入してきたところから逃げるので追い出すことは可能です。
ちなみに燻煙剤とは、煙と一緒にハクビシンが嫌がるニオイ成分を一緒に散布する薬剤のことです。
注意したい点は、必ずハクビシンの逃げ道を作っておくことです。
逃げ場を失った場合、追い出すことに失敗するほか、ハクビシンの子供は母親が壁の隙間などに隠すこともあります。
薬剤の影響でそのまま子供が弱り死んでしまった場合、死骸を回収できないと異臭や虫の発生する原因となるため、燻煙剤を使用するときは必ずハクビシンの逃げ道を作るように設置してください。
屋根裏のハクビシンをバルサンで追い出すことや駆除することはできる?
ハクビシンにバルサンを使用するのは一部効果的です。
バルサンによる煙(薬剤)はハクビシンの嗅覚に刺激を与えることで追い出す効果は期待することができます。
「一部効果的」という含みを持たせた理由は2つあります。
・ダニやノミなどの寄生虫を駆除することができる
ハクビシンの体にはたくさんのダニやノミといった寄生虫が付いており、屋根裏に侵入してきた場合にはそれら寄生虫も一緒に持ち込んでいる可能性がかなり高いのです。
しかし、バルサンを使用することでその寄生虫を全て駆除することが可能なことはとても大きな効果ではないでしょうか。
・ハクビシンの子供がいる場合は使用しない方がいい
ハクビシンの子供がいる場合はバルサンの使用は控えた方がいいでしょう。
ハクビシンの母親は子供を煙の届きにくい場所へ隠します。
隠す、というよりも壁と壁の隙間などに落とします。
それにより、子供は自力で這い上がることもできずそのまま弱り死んでしまうこともあります。
そのまま死骸を放置すれば異臭や虫の発生するなどの問題も出てくるので、ハクビシンの子供がいる場合はバルサンを使用するのは控えた方がいいでしょう。
なぜハクビシンは屋根裏に入ってくる?
ハクビシンにとって民家の屋根裏は理想的な住処になっています。
周囲を壁に囲まれていて外敵の目につきにくく雨や風をしのげるほか、断熱材が暑さや寒さを和らげてくれます。
ハクビシンは顔が入る程度の隙間(3㎝~4㎝程度)があれば侵入することが可能で、身体能力も高いため通気口やちょっとした隙間など以外なところから侵入されることがあります。
屋根裏にハクビシンがいる場合の音は?
屋根裏にハクビシンがいる場合は鳴き声「カーッ」「キューキュー」などが聞こえたり、深夜に「ドタドタ」と大きな足音で走り回る音が聞こえてきます。
ハクビシンは夜行性のため、深夜になると聞こえてくることが多く、その数が増えれば増えるほど鳴き声と足音の数は増え、騒音被害による睡眠妨害を受けることもあります。
屋根裏にハクビシンがすみ着いた場合の被害
ハクビシンが屋根裏に住み着いてしまった場合、建物だけでなく健康面にも大きな被害が出ることもあります。
この項では、どんな被害が出るのかを紹介します。
・建物への被害
屋根裏に住み着いたハクビシンは、巣を作るために断熱材や壁の一部を壊すことがあり、配管や配線までかじってしまうこともあります。
かじられた配線は漏電がおこり最悪の場合、火災につながる可能性が高くなります。
また、ハクビシンは同じ場所でフン尿をする習性(溜めフン)があり、この溜まったフン尿によって天井の一部が変色しシミになってしまったり、ひどい場合だと天井が腐って落ちてしまうこともあります。
この場合には大きな改修工事が必要になるなど、大きな出費につながる可能性があります。
・健康面への被害
ハクビシンは、たくさんの病原菌(サルモネラ菌、カンピロバクターなど)や寄生虫(ノミ、ダニなど)を保有していおり、免疫力の低い小さな子供やお年寄りが感染してしまうと命に関わる感染症を引き起こす可能性もあります。
また、ハクビシンには同じ場所でフン尿をする習性(溜めフン)があり、悪臭によるストレスは体調や精神的な部分を少しずつ蝕んでいきます。
そのほか、ハクビシンは夜行性のため夜中にドタドタと走り回る、キューキューと鳴き続けるといった騒音被害を引き起こし、睡眠妨害の原因にもなることで心身に悪影響を及ぼします。
屋根裏からハクビシンを追い出すときの注意点
ハクビシンを屋根裏から追い出す場合、何も対策をせずに対応しようとすると思わぬ被害を被る可能性が高くなります。
そこでこの項では、ハクビシンを追い出すときの注意点を紹介します。
ハクビシン駆除は自分で行ってもいい?
ハクビシンを自分で駆除(追い出す)することは可能ですが、あまりおすすめできません。
まず、ハクビシンは「鳥獣保護管理法」という法律の保護対象となっていおり、許可なく捕獲や駆除(殺傷)すると懲役や罰金といった罰則が与えられます。
また、ハクビシンは基本的に自分より大きな動物を見ると逃げてしまいますが、出産時期などの場合は近づくと襲い掛かってくる可能性があり大変危険です。
さらに、ハクビシンのフン尿には病原菌が潜んでおり、もし乾燥したフンが空気中を漂っている場合には知らず知らずのうちに病原菌に感染し、感染症を患ってしまう可能性もあります。
このことから、ハクビシンを自分で駆除せずに専門の害獣駆除業者に相談することをおすすめします。
ハクビシン駆除は市役所に相談が必要?
ハクビシンの駆除を考え、市役所に相談をしても期待できる対応はしてもらえない可能性があります。
まず、ほとんどの市役所では害獣駆除に対応できず、行っているのは害獣駆除に対するサポートになります。
- 害獣駆除の許可
- 罠や捕獲器の貸し出し
- 駆除に関するアドバイス
- 害獣駆除業者を紹介
場所によっては、害獣駆除の窓口が設置されている課もあるようですが、あくまでも「相談窓口」であり駆除の受付や実施をしてくれる場所ではありません。
また、害獣駆除業者を紹介された場合にも相談や駆除にかかった費用は全て自己負担となります。
そのため、市役所から紹介されたからといってその業者だけにお願いせず、ほかの害獣駆除業者にも見積りを依頼するなど少しでも信用度が高く、コストを抑えられる業者を探すことをおすすめします。
ハクビシンは病原菌を持っていて危険?
ハクビシンはたくさんの病原菌や寄生虫を保有しており、病原菌による感染症は抵抗力の低い小さい子供やお年寄りは命に関わる問題に発展する可能性もあるため、十分な注意が必要です。
- ノミやダニによるアレルギー
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- 疥癬
- 食中毒
- 狂犬病
- 重症急性呼吸器症候群(SARS)
- イヌジステンパー
紹介した感染症の中には治療方法が確立されていないものもあるため、抵抗力のある健康な人でも感染してしまうと命に関わる可能性が高いので十分注意してください。
ハクビシンを寄せ付けない方法は?
ハクビシンを寄せ付けない住環境を整えることが最も大事なことになります。
この項では、ハクビシンを寄せ付けない対策方法を紹介します。
- 侵入できる隙間を塞ぐ
- 屋根などに上りやすい木などを切る
- ペットの餌や食べ物を放置しない
- 落ち葉や雑草をきれいにする
- 家庭菜園をする際はネットをかける
- 市販の忌避剤など対策グッズを使用する
ハクビシンは臆病なので姿を隠せる場所が少ないとあまり寄り付きません。
また、背の高い木などが無いと屋根へ上ることもできないので、庭の環境を変えるだけでもハクビシンが寄り付かなくなります。
ほかの対策として、屋根に鳥の飛来防止に使用される「バードスパイク」を設置する方法も寄せ付けない効果があります。
屋根裏にいるハクビシン駆除費用は?
ハクビシンの駆除費用の相場は「数万円~15万円ほど」となっています。
ただし、ハクビシンの侵入を許した後そのまま放置してしまい、被害が大きくなってしまった場合は「15万円~30万円ほど」かかることもあります。
また、作業面積が広い場所も同様に作業規模も大きくなるため金額も上がります。
駆除費用もそうですが、すぐに駆除せずにしばらく放置してしまうと屋根裏に溜めフンをすることで天井にシミを作ってしまったり、一部が腐ることで天井の修繕費までもかかってくることもあります。
その場合、駆除費用も合わせるとかなり高額な出費に発展する可能性もあるため、放置せずすぐに相談することをおすすめします。
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まとめ:追い出すことが難しい場合は専門家に相談を!
この記事では、ハクビシンを屋根裏から追い出す方法や寄せ付けない方法などを紹介しました。
一度ハクビシンの侵入を許してしまうと、追い出すことや侵入口を塞ぐ作業を慣れない人が行うとかえって危険な状況となり、余計なコストがかかってしまうこともあります。
また、対策が不十分な場合には再度侵入されてしまう可能性もあります。
さらに、少しでも放置してしまうと屋根裏にふん尿をされることで異臭や天井にシミを作ってしまい、駆除費用のほかに改修費用までかかるなど、時間にも財布にも余計なコストがかかるなどいいことは何もありません。
侵入されたと思ったらすぐに害獣駆除業者に相談する、市販の忌避剤などの薬剤を使用するなど、これ以上被害を大きくならないよう対策をとりましょう。
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