夕暮れ時からひらひらと空を飛ぶコウモリ、どこか不気味に感じたことはありませんか?
飛んでいるだけならいいのですが、自分の家の中やベランダにすみつかれて、糞尿被害などにあってしまうとさすがに無視できません。
今回は、コウモリが苦手なものについて解説し、100均グッズなどで簡単にできるコウモリ対策も伝えます。
コウモリ被害で困っている人は、記事を参考に、コウモリを寄せ付けない環境を作りましょう!
コウモリの苦手なものは?
私たちの家屋の近くに生息しているコウモリの多くは、アブラコウモリという種類のコウモリです。
家の壁や屋根との隙間、換気口の中など、家屋をすみかとして利用するのもこのアブラコウモリになります。
コウモリの苦手な匂い
アブラコウモリは、嗅覚がとても優れています。
そのため、刺激的な臭いに対して敏感で、ハッカやミント系のハーブなどの臭いを嫌います。
市販の忌避スプレーの成分はハッカオイルなどの天然成分を含まれたものが多いです。
また、虫よけなどに使われている成分も苦手で、蚊取り線香や衣類の防虫剤などに含まれるナフタレンなども忌避効果を発揮します。
コウモリの苦手な音
アブラコウモリは、超音波の反射を利用して、自分の飛んでいる位置や餌となる虫の位置を感知します(エコーロケーションと呼ばれます)。
そのため、特定の高周波音に対して敏感で、そういった音を発生させることで、行動に混乱をきたすことができると言われています。
超音波を発生させる装置は、ネズミや虫よけとして売られているものが多いですが、コウモリにも効果があります。
コウモリの苦手な光
アブラコウモリは夜行性のコウモリです。
日暮れ頃から採餌などの行動を開始し、明け方にはすみかに戻り、昼の間はじっと休息しています。
そのため、すみかや夜間の休息を取る場所は暗いところを好むため、ライトなどを活用してその場所を明るくすることで、別の場所へすみかを移動させることができます。
ただし蛍光灯などの明かりは、虫を誘引する紫外線をたくさん発生させているため、この虫をとるためにコウモリが蛍光灯に集まってきてしまうこともあります。
紫外線を発生させないLEDライトを活用すると、虫の誘引を防ぐことができるので、餌場として利用されることも少なくすることができます。
コウモリには嫌いな色はある?
夜行性のコウモリは、一般的に視力が弱く、アブラコウモリの視力も光の刺激を感じとっている程度といわれています。
夜行性のコウモリの多くは、飛んでいる虫や障害物などの位置を認識するためには、視力ではなく超音波を活用しています。
夜行性であるアブラコウモリは色を識別できる可能性は低いため、色による忌避効果はほとんどないと考えられます。
コウモリの苦手なものを活用した撃退グッズ
くん煙剤
くん煙剤は、屋内の空間に煙を充満させることで、忌避成分を拡散させて、害獣などを駆除する製品です。
ネズミや害虫用のくん煙剤が市販されていますが、コウモリにも一定の効果がみられています。
くん煙剤は広い空間や、見えにくい場所にも成分が煙ととともにいき渡るので、屋根裏のような広くて、コウモリの姿を確認しづらい場所などにも使用しやすいです。
くん煙剤は煙とともに化学薬品が使われているものが多いので、食品などのおいてある場所には不向きです。
また、煙がかかるのを避けたい物にはビニールや新聞紙などをかけて保護するなどの事前の準備や、煙燻煙後の清掃が必要な場合があります。
固形忌避剤
ハッカオイルなどの天然成分を活用した商品がよく知られています。
商品を開けて置くだけのタイプが多いので、簡単に使うことができます。
固形忌避剤は、じわじわと成分が空間に拡散されるため、設置後数日から効果を発揮するのが一般的で、有効期間は商品によって1から2ヶ月ほど続きます。
スプレータイプと比べると即効性は劣るので、スプレータイプと併用するなどして、状況に応じた使用方法を選ぶのが良いでしょう。
ジェルタイプの忌避剤
ジェルタイプの忌避剤には、ハーブ系の植物エキスを使ったものがあります。
付属の容器に出して設置したり、直接建物に塗布したりして使用します。
ジェルタイプなので、やや粘着性もあり、固形忌避剤などをおきにくい場所などにも直接塗布して使用できます。
臭いによる忌避効果に加えて、体に付着したときの不快感によって、その場所にコウモリを寄り付きにくくします。
設置後数日から1年近く有効期間があるといわれており、他の忌避剤に比べて効果が長い利点もあります。
対策用スプレー
固形忌避剤と同じハッカオイルなどの天然成分を活用した商品がよく売られています。
付属の専用ノズルなどを用いることで、通気口、壁や屋根の隙間など狭い空間に活用しやすい商品です。
忌避成分が勢いよく噴射できるので、即効性がありますが、効果の持続時間は短く3〜6時間程度です。
状況に応じて、固形忌避剤などと併用することで、より効率的にコウモリを追い出すことができます、
LEDライト
外灯などをLEDライトに変えることで、コウモリが寄り付かなくなることがあります。
多くの虫は蛍光灯から発せられる紫外線に引き寄せられて、明かりのもとに集まってきます。
虫を餌とするアブラコウモリは、この光に集まる虫たちに引き寄せられて明かりのもとに飛んできます。
そのため、外灯などを紫外線を発しにくいLEDライトにすることで、アブラコウモリが飛んでこなくなるという二次的な効果を発揮します。
また、コウモリは暗い場所をすみかとするので、すみかとしている場所を常時明るくしたり、センサーライトなどで出入り口を突然照射するなどして、コウモリにとって落ち着かない環境をつくると、その場所からいなくなることがあります。
コウモリ撃退用おすすめの超音波グッズは?
超音波動物撃退器 どうぶつ逃げ~る
赤外線センサーによるストロボフラッシュと可変超音波によって、コウモリだけでなく様々な動物の忌避対策に効果があります。
可変超音波を発するグッズはたくさんありますが、コウモリ対策を考えた時に、特におすすめできるポイントは、コンセントを必要とせず、防塵防水仕様のため、屋外使用できる点です。
超音波は、壁などの遮蔽物があるとほとんどの音波が反射されて透過できません。
そのため、超音波発生器を効果的に使用するためには、コウモリが現れる空間に直接超音波が当てられるように設置する必要があります。
この製品は、電源も必要とせず、屋外使用できるので、コウモリの出入りに使われる軒下などに直接ぶら下げて使用することができ、とても実用的です。
人への影響は少ないと言われていますが、人によっては不快な音として感じとる人もいるので、使い方には注意が必要です。
取扱説明書などよく読んで安全に配慮して使用するようにしましょう。
コウモリを追い出した後の重要ポイント
コウモリを追い出すことに成功した後は、再びすみつかれないように出入り口などの侵入経路を塞ぐなどの対策を行う必要があります。
忌避剤やライト、超音波器などを活用して、コウモリを追い出したとしても、個体によってはそれらの忌避効果に慣れてしまったり、少し場所を換えて再び家にすみついてしまうこともあります。
アブラコウモリは体重8g程度の大きさで、厚さ1cm程度の隙間があれば侵入することが可能なため、すみかとなった場所の周囲を注意深く観察し、全ての侵入口を塞ぐ必要があります。
コウモリを寄せ付けない方法
100均グッズでコウモリ対策
100均グッズは安価なため、気軽に色々な方法を試せるので、とりあえず何か試してみたいという方におすすめです。
コウモリ用の忌避剤として売られているものには、ハッカオイルなどの天然成分が利用されているものが多くあります。
100均グッズには、ハッカ成分で作られたネズミ用の忌避剤やハッカやミント系のアロマオイルがあるので、それらを代用品として活用することができます。
また、センサーライトなども売られているので、すみかとなっている場所に設置することで一定の効果が期待できます。
アルミホイルを利用したコウモリ対策
アルミホイルは、コウモリが空間認識に使う超音波を反射するため、建物や障害物の位置情報を正確に得ることができなくなり、行動を混乱させる効果があるといわれています。
軒下など、家への侵入口となっている場所の近くに吊るすことで、コウモリが来なくなったという事例もあります。
アルミホイルは簡単に試すことができて便利ですが、コウモリが慣れてしまうなど、その個体や周辺環境によっても効果に影響がでることもあります。
コウモリを寄せ付けない忌避剤で対策
コウモリを寄せ付けない対策として、忌避剤の活用は効果が高いです。
忌避剤の多くは、コウモリの嗅覚を刺激するハッカなどの刺激成分を含んだものになっているので、ネズミ用として市販されているものも代用できます。
忌避剤には、燻煙、固形、ジェル、スプレーなどがあるので、使用する場所によって使いやすいものを選ぶことが大切です。
また、効果の即効性や持続期間なども商品タイプによって異なるので、必要に応じて複数の種類を組み合わせることで、より効果的に家への侵入を防ぐことができます。
軒下のコウモリ対策は何がおすすめ?
屋根と壁との間にちょっとした隙間などがあると、アブラコウモリは小さな隙間から内部に侵入して休息場所としして利用します。
糞はたくさん落ちているけど、コウモリの姿が見えない場合には、そうした隙間に忌避スプレーなどを吹きかけると中からでてくるかもしれません。
すみかとして使用されている場所がわかったら、忌避剤やライトなどを近くに設置することで、コウモリが寄って来ないように対策することができます。
また、軒下の虫を減らすため、外灯を虫の寄りにくいLEDライトに変更するなどして周辺環境を整備することも間接的な効果があります。
根本的に再発を防止するためには、コウモリが侵入する隙間やぶら下がりやすそうな場所をシーリング材や金網などを使って物理的に封鎖することが重要です。
コウモリに水をかけるのは効果がある?
驚いて一時的にいなくなることはあるかもしれませんが、再度戻って来る、別のコウモリがすみつくなど完全に追い出すことは難しいです。
また、潜んでいる隙間などに水をかけることは、家を劣化させることにもつながるので、あまりおすすめできる方法ではありません。
コウモリの嫌がる忌避剤などを使用して近寄らせない、コウモリの侵入経路を塞ぐ、などの根本的な対策を実施する必要があります。
コウモリ駆除が自分で出来ない場合は?
コウモリ駆除を自分でできない場合には、専門業者や自治体に相談しましょう。
壁や屋根の隙間、天井裏などライトや忌避剤を用いて追い出せたとしても、侵入部をそのままにしておくと再発してしまうことがあります。
根本的な対策には、侵入部を物理的に塞ぐことがどうしても必要です。
アブラコウモリはとても小さい生きもので、1cm程度の隙間があれば侵入することが可能なため、侵入できる隙間をすべて見つけることは素人には困難かもしれません。
高所での作業などには危険を伴う可能性もあります。
そもそも、コウモリのいる場所がわかっていても気持ち悪くて近寄りたくないという方もたくさんいると思います。
また、コウモリは鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び感知並びに狩猟の適正化に関する法律)の対象動物となっているため、許可なく捕獲したり、殺傷したりすることはできない点にも注意が必要です。
「コウモリ 苦手なもの」を調べている人がよく思う質問
まとめ:コウモリの苦手なもので撃退と予防を!
万が一、コウモリにすみつかれてしまっても、この記事を参考に、慌てず冷静に対処しましょう。
コウモリが苦手とする忌避剤やライト、超音波グッズなどから、使用する場所に合わせて、まずは自分が活用しやすいものを使って追い払います。
追い出した後は、何度も繰り返さないように、侵入場所やぶら下がりやすい場所は、物理的に塞いでいきます。
併せて、周辺の枯れ草を除去したり、外灯をLED電球に変更したりして、餌となる虫を減らすように環境を整えると効果的です。
コウモリは法律で保護されているため、殺傷や捕獲は避け、追い出しと再侵入防止に重点をおいて対策しなければなりません。
自分で行うことが難しい場合には、無理せず専門業者や自治体に相談することをおすすめします。
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