ネズミは主に夜間に活動する夜行性の動物です。
特に夜中は活発で、天井裏を「ドタバタ」と走り回る音で眠れないこともあるでしょう。
しかし、屋内に生息しているネズミの中には昼間に活動するネズミもいます。
エサが豊富で安全な場所だと判断した場所では、ネズミは日中でも活動するのです。
ネズミの活動時間や行動パターンを知って、効果的にネズミを追い出しましょう。
ネズミの活動時間は?
基本的にネズミは夜行性で、人が寝静まる頃に動き出します。
最も活発になるのは、日没後の1時間と夜明け前の1時間です。
この時間帯に「ガサガサ」「ドタドタ」といった音が聞こえたら、ネズミが動き回っている証拠です。
ネズミの活動時期は?
ネズミは年間を通じて繁殖を行います。
特に、暖かくなり食料も豊富になる春(3月〜5月頃)や、夏の暑さが緩む秋(9月〜11月頃)に繁殖のピークを迎え、活動が活発化します。
また、ネズミは寒さに弱いため、冬には寒さから逃れようと家の中に入り込んできます。
ネズミの行動パターン
ネズミの行動パターンを理解することが、駆除対策の鍵になります。
ここでは、ネズミの昼間の行動範囲や、行動の特徴について詳しく解説していきます。
基本的な行動パターンは?
夜行性 | 主に夜間に活動する |
昼間の活動 | 安全と判断した場所では昼間も活動することがある |
寒さに弱い | 冬期や夜は寒さから逃れようと、家に侵入してくる |
警戒心が強い | 壁際や物陰を体が触れるようにして移動する |
巣づくり | ドブネズミは土の中、クマネズミは家の中の人目につかない場所に巣をつくる |
食事 | 雑食で1日に体重の3分の1〜4分の1のエサを必要とする |
繁殖期 | 春(3月〜5月頃)と秋(9月〜11月頃)がピーク |
ネズミは昼間どこにいる?
ネズミは夜行性であるため、昼間は主に巣や隠れ場所にいます。
しかし、食べ物がある場所や安全だと判断した場所では、昼間でも出てきて活動することがあります。
ネズミの隠れ場所として考えられるのは、次のような場所です。
- 天井裏や屋根裏
- トイレや浴室の配管
- 換気扇や通気口
- 家具の上や隙間
- エアコンの配管ダクト
- エアコン室外機の裏
- 家と基礎の隙間
- 壁の穴や割れ目、ヒビ
ネズミは夜行性で電気がついているとででこない?
ネズミは明るい場所を嫌う習性があるので、電気がついていると出てこない可能性があります。
侵入経路をライトで明るく照らすことで、ネズミを近づかせないことができるでしょう。
ただし、なかにはLEDライトが効かない個体もいるので、電気だけで追い払うのは難しいかもしれません。
ネズミの基本的な習性
ネズミには独特な習性がいくつかあります。
ここでは、ネズミの9つの基本的な生活習慣について詳しく解説します。
暖かい場所が好き
ネズミの種類にもよりますが、基本的に寒さには弱いため、気温が低い冬には暖かい室内や屋根裏に住み着くことが多くなります。
気温が10度以下になると、動きが鈍くなり活動が制限されます。
ドブネズミは比較的寒さに耐えられますが、クマネズミやハツカネズミは寒さに弱く、越冬することは難しいようです。
硬いものをかじる
ネズミが硬いものをかじるのは、一生伸び続ける門歯(前歯)を削るためです。
硬いものをかじることで、エサが食べられなくなるのを防ぐ重要な行動といえます。
もしも、かじるのをやめてしまうと、伸びた前歯が邪魔で食べることができなくなり餓死してしまいます。
壁や金属、ゴム管、ビニール管などをかじるのは、歯の成長をコントロールするために必要なことだからです。
雑食で何でも食べる
ネズミは雑食性なので、なんでも食べてしまいます。
人間の食べ物はもちろん、ゴミやペットフード、せっけんなどもネズミにとっては魅力的なごちそうです。
ネズミは1日に自分の体重の3分の1〜4分の1の量のエサを必要とします。
エサがない状態が続くと、寒い時期では1日、暖かい時期でも4〜5日程度で餓死してしまいます。
非常に繁殖力が強い
ネズミは1回の出産で約6〜9匹と多くの子どもを生むことができ、年間でおおよそ6回出産します。
2匹のつがいがいれば、1年で約1万匹にもなる計算です。
さらに、生まれた子どもは3ヵ月程度で繁殖可能になり、急速に数が増えていきます。
なぜ、ネズミの繁殖力はこんなにも強いのでしょうか。
それは、ネズミがキツネやワシ、ヘビなどの多くの天敵から狙われ、捕食される弱い立場にあるためです。
この弱い立場を補うために、子孫を残す繁殖力が強くなったのです。
移動しながら排泄する
ネズミは移動中に排泄する習性があります。
同じルートを繰り返し通るため「ネズミの排泄物がある場所=ネズミの通り道」である可能性が高いです。
ネズミの糞や尿には、人間にとって危険なサルモネラ菌やチフス菌などの病原菌が含まれていることがあり、とても危険です。
掃除を行う際には、アルコール度数70パーセント以上の消毒液、ゴム手袋、マスクなどを使用し、直接触れたり吸い込んだりしないように注意しましょう。
環境への適応能力が非常に高い
都市部のビルや地下街など、複雑な構造物のなかでも生き抜く能力が高いネズミですが、特にドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの適応能力は際立っています。
一般住宅だけでなく、人間が手を加えた環境にも柔軟に対応できるのですから、ネズミの環境適応能力は非常に高いといえます。
隅から隅を移動する
ネズミは警戒心が強いため、壁や物陰に沿って隅から隅へと移動します。
また、視力が悪く体を壁や床にこすりつけながら進むため、ネズミの体についた汚れや油が、通り道に跡として残されます。
学習能力と記憶力に優れている
ネズミは体重に対する脳の重さの割合が大きく、学習能力と記憶力が非常に高い動物です。
複雑な迷路も何度か繰り返すうちに出口にたどり着き、最短距離の道を選ぶことができます。
さらに、1度出口を見つけたネズミは、何度でもゴールする知能を持っているのです。
また、人間には聞こえない周波数でコミュニケーションを取り、危険を察知する能力にも優れています。
群れを形成して縄張りをつくる
ネズミはエサを確保するために、巣を中心に数匹〜10匹程度の群れを形成し、縄張りをつくります。
縄張り意識は非常に強く、他のネズミが縄張りに侵入しようとすると排除します。
縄張り内には糞をするため、ネズミが住み着いていることがすぐに分かるでしょう。
ネズミがいるか確かめる方法は?
ネズミがいた場所には、ネズミの存在を示す「ラットサイン」が残されています。
以下のサインを見つけたら、ネズミが住み着いていると考えましょう。
- 天井裏でカサカサと動く音や鳴き声がする
- 天井や壁で物が削られる音がする
- 食料や袋にかじられた跡がある
- 壁に穴や隙間がある
- 家の中に糞が落ちている
- ダニに刺されることが増えた
- 家の中が臭い
- 体毛が落ちている
- 壁や床にこすったような黒い汚れがある
- 足跡がついている
ラットサインは侵入経路を追跡するのにも役立ちます。
「もしかして……」と思ったら、家の中にラットサインがないか
調べてみることをお勧めします。
ネズミが出る家の特徴は?
ネズミが出る家には次のような特徴があります。
当てはまる特徴はありませんか?
もしも、当てはまる項目があれば、すぐに対策を始めましょう。
- 食べ物が豊富にある
- 巣づくりの材料がある
- 侵入経路がある
- 天敵がいない
ネズミは1円玉程度の隙間があれば侵入できてしまいます。
どんなに小さな隙間でも「これくらいの隙間なら平気」と思わずに、
しっかりと塞いでください。
ねずみは自然にいなくなる?
残念ながら、ネズミが自然にいなくなることはありません。
エサが豊富にあり、寒さから身を守れる場所、さらに外敵がいない環境では、ネズミは繁殖を続けます。
ネズミは非常に適応能力が高く、わずかな隙間を見つけて侵入してくるため、ほとんどの場合、一度住み着くと自然にいなくなることはないのです。
活動時間や習性に合わせて効果的にネズミを追い出す方法は?
ネズミが活動的になる夜間や日中の人がいなくなる時間帯に合わせて、忌避剤、殺鼠剤、捕獲かごなどを仕掛けると効果的です。
また、日頃から次のような対策をしておくと、ネズミの侵入を防ぎ、巣づくりの予防ができます。
- 食品を出したままにしない
- 部屋を整理整頓する
- 巣の材料になるものを始末する
- 衣類やシーツはケースに収納する
- ゴミは蓋つきのゴミ箱を使用する
- ネズミが嫌いなハッカ油とエタノールを混ぜたものをスプレーする
- ワサビや唐辛子などの刺激物を置く
- 洗面所やトイレの配管導入口、外壁の破損、エアコンの配管導入口を塞ぐ
「ネズミ 活動時間」を調べている人がよく思う質問
まとめ:ネズミがいると分かったら早めの対策を!
ネズミの活動時間を知ることは、効果的な駆除対策の第一歩です。
ネズミの行動パターンや活動時間、活動時期を理解して対策を講じれば、効果的に駆除できます。
「巣をつくられた」「繁殖してる」と感じたら、早めに対策を行いましょう。
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