「ネズミは食べ物がなくても生きられるのではないか」と考えたことはありませんか?
ネズミは常に口を動かし食べ続ける、食欲旺盛な生き物です。
もしかしたら「食べなくても生きていられるだけの栄養を、体に蓄えておけるのかもしれない」と考えても無理はありません。
今回は、ネズミに関する疑問やスピリチュアル的な要素について、さまざまな視点から解説します。
ネズミは食べ物ないのに生きられるって本当?
ネズミは食べ物がなくても生きられるのでしょうか?
さすがに、食べ物がなければ生き続けるのは不可能でしょう。
ただし、人間が食べ物と思っていない意外なものが、ネズミにとっては食料になるため、ためておいた食べ物があればそれを食べて生き延びます。
ゴキブリなどの昆虫類もネズミにとっては立派な食料です。
ゴキブリですら食料にしてしまうネズミですから、食べられる物がある間は毒餌を食べることもありません。
また、ひどく飢えている状態になると攻撃性が増し、共食いをする個体もいます。
そのため、ネズミが餓死するほど食料が完全に枯渇するのは非常にまれなことです。
ネズミが家の中で食べているものは?
ネズミは雑食性で、なんでも食べてしまいます。
家の中で特に好んで食べるものは次の通りです。
- 穀物や果物
- 野菜
- ゴキブリなどの昆虫類
- チーズや肉類や魚類(特にドブネズミ)
- 生ゴミ
- ペットフード
- 石けん
家の中は、さまざまなものを食料にするネズミにとって絶好の住処です。
特に保存食を備蓄しているシンク下は、理想的な場所でしょう。
ネズミはどれくらいで餓死するの?
ネズミは、食べ物がない状態が続くと短くて1日、長くても2~3日で餓死してしまいます。
ただし、これは家の中にまったく食べ物がないことが前提です。
ネズミの食料になりそうなものは、金属製の容器や引き出しにしまうようにしましょう。
段ボールやビニールはかじって穴をあけることがあるので、簡単に穴をあけられない対策が必要です。
ネズミが自然といなくなったのはなぜ?
ネズミが自然といなくなるのには、いくつかの理由が考えられます。
- 気温が低くなる
- 食べ物がなくなる
- 天敵が現れる
- 隠れ場所がなくなる
ネズミは環境に適応する能力が高く、天敵が襲ってこないと分かると警戒心を解いて活動を続ける図太い動物です。
しかし、寒さに弱く、気温が10度以下になると活動を停止します。
さらに、1日に何度も食事をしないと餓死してしまうため、食べ物がないと分かれば、食料を探すために自然に出ていきます。
住処として適さないと感じたら、より良い環境を求めて移動するのです。
ネズミが自然といなくなるのを待っても大丈夫?
実際にネズミを駆除することを考えたら「ネズミが自然といなくなってくれればいいのに」「自分で駆除するなんてどうしたらいいのか分からない」と、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
ここからは、ネズミがいなくなる条件や放置した場合の被害について解説します。
ネズミがいなくなる条件
ネズミが住みにくい環境を作るとネズミは、より条件の良い場所を求めて出ていきます。
では、ネズミが住みにくい環境を作るにはどうすればいいのでしょうか?
- 生ゴミはフタ付きのゴミ箱に入れる
- 食品を出したままにせず、使った食器はすぐに洗う
- 巣の材料となるものを始末する(新聞紙、段ボール箱、割り箸、ティッシュペーパー、タオルなど)
- 衣類やシーツはケースに収納し、不要な紙や布を処分する
- 部屋はいつも整理整頓
ネズミの餌になるものをなくし、巣作りに必要なものを与えず、隠れる場所を作らないように部屋を片づけましょう。
日頃から簡単にできる対策が、ネズミには住みにくい環境につながります。
ちょっとした心がけで、ネズミの被害を減らすことができるのです。
ネズミが自然といなくなるのを待つのはやめた方がいい理由
ネズミが勝手にいなくなるのをジッと待ちたい気持ちも理解できますが、そんなに簡単にいなくなることはありませんし、時間がたつほどリスクが増してしまいます。
ネズミは動く病原菌ともいわれ、さまざまな菌を保有しています。
咬まれたり、体に触れたり、糞尿を触ったり吸い込んだりするだけで、病原菌に感染する恐れがあるのです。
ネズミを原因とする感染症の中には、食中毒や死に至る病気もあるため注意が必要です。
また、夜間の騒音によるストレスや不眠、ノミやダニによる健康被害も懸念されます。
さらに、家屋をかじられたり、糞尿が原因で床や壁が傷んだり、配線やガス管をかじられることで火災の危険が増すなど、人にも家にも悪影響を及ぼします。
ネズミを放置した場合の被害例
ネズミを放置すると、さまざまな被害を発生させることがあります。
- 電気設備の損傷
- ネズミが屋外給湯器に入り込み、配線をかじることで電気的なトラブルが発生する
- エアコン室外機からエアコン内部に入り込むことで、エアコンが正常に動作しなくなる
- ゴミの散乱
- ネズミがゴミ箱やその周囲をかじり、ゴミを散乱させる
- 建物の損傷
- ネズミが木材や布などをかじり、家具や建物の構造材に被害を与える
- 特に古い建物では、ネズミの被害が顕著になることが多い
これらの被害を防ぐためには、配管の隙間や小さなヒビなどを塞ぎ、ネズミの侵入を防ぐ対策が必要です。
また、生ゴミはふた付きのゴミ箱に入れ、ネズミに食べられないようにすることが重要です。
ネズミがいるか確かめる方法は?
ネズミが家にいるかどうかを確かめるには、害獣駆除の専門家がネズミを駆除する際に目安にするラットサイン(ネズミが残す痕跡)を探すのが一番です。
しかし、侵入して間もない場合や、まだ住み着いていない場合は、確かな痕跡が残っていないこともあります。
そんなときには、次の方法を試してみてください。
ネズミがいるか確認する方法
家の中にネズミの痕跡が見当たらないけれど、何かが出入りしているかもしれないと感じたら、小麦粉をまいてみてください。
小さな足跡が残っていれば、ネズミが出入りしている証拠です。
足跡をたどることで、出入り口を見つけることができるでしょう。
ネズミがいなくなるとどうなる?
ネズミがいなくなれば、家も傷まず、騒音にも悩まされることもなくなり、健康被害も減少するでしょう。
しかし、生態系を考えるとネズミを完全に駆除することは、別の問題を引き起こすかもしれません。
自宅の庭や周辺に農地がある場合、ネズミが食料にしていた害虫が増え、害虫の被害が広がる恐れがあります。
また、ネズミを捕食する動物にとっても、餌となるネズミがいなくなることは深刻な問題です。
ネズミが全くいなくなるのも、新たな問題が生じる可能性があるのです。
ネズミが出る家の特徴やサイン
ネズミが出る家の共通点や、ネズミが住み着いたことが分かるサインにはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは、ネズミが出る家の特徴とサインについて詳しく説明します。
ネズミが出やすい家の傾向は?
ネズミが好む家の特徴をまとめると、以下の条件が揃った家はネズミに狙われやすいといえます。
- 家の中に入りやすい壁の穴や配管の隙間がある
- 人目につきにくく、暖かい場所がある
- ティッシュペーパーや衣類、ビニールなどの巣作りに必要な材料がある
- 食料を得やすい環境である
- 散らかっていて、隠れやすい場所がある
特に注意すべきは、ネズミは2cm弱の小さな隙間からでも侵入できるということです。
これくらいならと思わず、どんなに小さな隙間でも塞いでしまうのが賢明です。
そして、ネズミが残す痕跡(ラットサイン)に注目しましょう。
ラットサインは、害獣駆除の専門家がネズミ駆除の際に目安としているサインです。
ぜひ、参考にしてください。
- 天井裏や壁のカサカサ音
- 夜間に天井や壁から聞こえるカサカサ音がする
- 食料や袋にかじられた跡
- 食べ物の袋や保管容器にかじられた跡がある
- 壁や床に黒い汚れ
- ネズミが壁や床を擦りながら移動するため、通り道に黒い汚れが残ることがある
- 糞尿の跡
- ネズミの糞や尿は小さく、黒色で端がとがった形状をしていることが多い
- 鳴き声
- 小さな鳴き声が聞こえる
これらのラットサインを見つけたら、ネズミが家にいる可能性が高いです。
対策を先延ばしにせず、すぐに対応することをお勧めします。
ネズミは昼間家のどこにいる?
ネズミは夜行性で、基本的に昼間は天井裏や屋根裏、冷蔵庫の下、下水溝の中、家具の隙間などの狭い場所に身を隠し、静かに休んでいます。
警戒心が強いため、人の気配を感じると出て来ることはありません。
しかし、人がいないと分かると、昼間でも家の中を活発に動き回ることがあります。
ネズミが出る家は縁起が良い?
ネズミは害獣として知られていますが、同時に神様の使いとされる縁起の良い動物でもあります。
では、縁起物といわれるネズミには、どんな意味があるのか見ていきましょう。
- 子孫繁栄
- ねずみは多産であるため、「子孫繁栄」の象徴とされている
- 金運向上
- よく動くねずみは「働き者で財産を蓄える」とされ、金運にも良いとされている
- 災害予防
- ネズミが住み着く家は「火事などの厄災が発生しない家」とされ、富が約束されていると考えられている
- 大黒様の使い
- ネズミは「大黒様の使い」とされ、縁起が良いとされている
- 白いネズミ
- 金運の神・大黒天の使いとされ、財をためる・子孫繁栄の象徴として縁起が良い
- 黒いネズミ
- 不吉な暗示とされ、大きいほどトラブルの度合いが高くなる可能性がある
- 見たときは注意深く行動すること
家にネズミが出たら終わり?
ネズミが出たからといって、すぐに終わりというわけではありません。
しかし、ネズミは薬剤の効果が薄く、また、警戒心が強いため、匂いや気配を敏感に感じ取り、駆除が思うように進まないことがあります。
その間にネズミが繁殖を続け、駆除が追いつかないまま数が増えてしまうということもあるのです。
ネズミ駆除は、繁殖のスピードよりも早くおこなわなくてはならないということです。
放置したり、自分で駆除したりするよりも、一度、害獣駆除の専門家に相談することをお勧めします。
ネズミに蚊取り線香は効果ある?
ネズミに対して蚊取り線香は効果がありません。
蚊取り線香に含まれる成分は、昆虫や両生類、爬虫類(はちゅうるい)の神経細胞に作用する殺虫成分です。
そのため、哺乳類であるネズミに対する毒性は非常に低く、駆除効果はないといえるでしょう。
ただし、蚊取り線香の匂いや煙は、ネズミの嗅覚や呼吸器に影響を与えるため、一時的に追い出すには効果を発揮します。
ネズミに効果のある撃退方法
ネズミを駆除するためには、ネズミ専用の駆除方法があります。
以下に、具体的な駆除方法を表にまとめましたので、駆除の際の参考にしてください。
駆除方法 | 詳細 |
環境的駆除 | ネズミが嫌う香り(ミント、ハッカ、琉球ハーブ、ヒノキ、杉、松、ユーカリ、ワサビ、正露丸)を利用する 忌避剤(スプレー、くん煙剤等)でネズミを追い払う |
環境的防除 | 超音波・電磁波でネズミを追い払う |
物理的防除 | ネズミを捕獲する。ネズミの通路を塞ぐ |
化学的駆除 | 毒エサによりネズミを駆除する |
「ネズミ 食べ物ないのに」を調べている人がよく思う質問
まとめ:餓死するだろうと放置するのは危険!
ネズミを放っておけば、そのうち餓死していなくなるだろうと考えがちですが、それは危険です。
ネズミは食物はもちろん、ゴミ、石鹸、ゴキブリなどの昆虫、ときには共食いをしてでも生き延びます。
また、繁殖力が強く、放置すれば1年で10,000匹にも増えてしまいます。
一度住み着いた場所からは、よほどのことがなければ出ていきません。
ネズミの糞尿や死骸、生きたネズミでさえもウイルスや病原菌、寄生虫を保有しており、人に感染すれば命に関わることもあります。
ネズミの気配を感じたら、絶対に放置せず駆除しましょう。
ネズミが繁殖して手が付けられなくなる前に、ぜひ一度、害獣駆除の専門家に相談してみてください。
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