「チョウセンイタチと二ホンイタチの見分け方は?」
「イタチは絶滅危惧種って、本当?」
と疑問をお持ちではありませんか。
この記事では、チョウセンイタチと二ホンイタチの違いを詳しく解説していきます。
読んでいただければ、イタチの生息数や絶滅危惧種に指定されているかどうかもわかります。
チョウセンイタチとニホンイタチの違いは?
日本に生息するチョウセンイタチと二ホンイタチはとてもよく似ていて、見分けがつきません。
ただ、あるポイントをよく見れば、かんたんに区別がつきます。
- チョウセンイタチ
- 二ホンイタチ
この二種類の違いと共通点を詳しくみていきましょう。
チョウセンイタチとニホンイタチの違い
チョウセンイタチと二ホンイタチの特徴を一覧表で比較してみましょう。
特徴 | チョウセンイタチ(シベリアイタチ) | 二ホンイタチ |
---|---|---|
体色 | 明るい山吹色・黄褐色 | 夏季:茶褐色 冬季:山吹色 |
体長 | 25cm~39cm程度 | 16cm~37cm程度 |
体重 | 360g~820g | 115g~650g |
生息地 | 主に平野部・川沿い・住宅地 | 主に山間部・川沿い・農村 |
チョウセンイタチは、もともと対馬で自然分布していました。
チョウセンイタチは、別名「シベリアイタチ」ともいいます。
ネズミ駆除のため移入されて、今は西日本の平野部に多く生息しています。
一方、本州・九州・四国に自然分布していた二ホンイタチは、チョウセンイタチに追い払われて山間部や、東日本に生
息することが多くなりました。
チョウセンイタチの体の重さは360~820gです。
それに対して、二ホンイタチの体の重さは115~650g程度しかありません。
縄張り争いになると、重さの軽い二ホンイタチが負けてしまうことが多いかもしれません。
チョウセンイタチとニホンイタチの共通点
チョウセンイタチと二ホンイタチの共通点は、以下の5つです。
- 見た目
- 食べ物
- 性格
- 繁殖する時期
- 天敵
見た目はもちろんのこと、食べるものから天敵、繁殖期も似ています。
チョウセンイタチとニホンイタチの特徴
よく似ているチョウセンイタチと二ホンイタチですが、ここではそれぞれの特徴をもっと詳しく見てみましょう。
特徴がわかれば、見分けがつきやすいです。
チョウセンイタチの特徴
チョウセンイタチの主な特徴は、以下の3つです。
- 褐色がかった黄土色の毛色、粗い毛並み
- 体長は、25cm~39cm
- しっぽが、鼻先から胴体の半分より「長い」
人の生活環境に近づくことを恐れないため、農家や住宅街などでも見かけます。
西日本の平野部で繁殖しており、西日本の住宅街で見かけるイタチは、ほとんどチョウセンイタチです。
繁殖している一方で、対馬にいるチョウセンイタチは2020年3月に絶滅危惧種に指定されています。
ニホンイタチの特徴
二ホンイタチの主な特徴は、以下の3つです。
- 褐色がかかったこげ茶色の毛色
- 体長は、16cm~37cm
- しっぽが、鼻先から胴体の半分より「短い」
目の周りに灰色の毛を持ち、耳は丸みがあります。
毛色は冬になると黄みが強くなるので、チョウセンイタチと見分けがつかなくなります。
西日本の山間部や、東日本に生息していますが近年では数が減ってきています。
川辺では、外来種のミンクのほうが力が強く、生存競争に負けていることで二ホンイタチの数は減少しています。
二ホンイタチは、UCN(国際自然保護連合)において、準絶滅危惧種に指定されています。
チョウセンイタチとニホンイタチの見分け方
チョウセンイタチと二ホンイタチは似てるので、見分けがしづらいのではないでしょうか。
ここでは、イタチの簡単な見分け方をお伝えしたいと思います。
- しっぽの長さ
- 毛色
チョウセンイタチのしっぽは、鼻先から胴体の半分までより長いのが特徴です。
そのため尾を見たとき、「かなり長い」と感じるでしょう。
また、「黄みが強い黄褐色」の毛色のイタチは、チョウセンイタチです。
二ホンイタチの毛色は、「こげ茶色っぽい褐色」が特徴です。
ただし、毛色での判断は春から秋にかけての限定期間になります。
二ホンイタチも、冬は毛色の黄みが強くなるからです。
チョウセンイタチとニホンイタチの画像
チョウセンイタチ
二ホンイタチ
ニホンイタチの生息数は?
二ホンイタチは、生息数を減らしつづけています。
理由は、チョウセンイタチやミンクとの生存競争に負けていることが考えられます。
また、環境破壊によるすみかの減少も要因の一つです。
ニホンイタチは絶滅危惧種?
二ホンイタチは、UCN(国際自然保護連合)において、「近危急種」に指定されています。
近危急種とは準絶滅危惧種に相当します。
二ホンイタチは東京都や神奈川県でも、準絶滅危惧種に指定されています。
また、チョウセンイタチが多くいる大阪府などでは、「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。
ニホンイタチとチョウセンイタチは交雑する?
2022年福井県で、二ホンイタチとチョウセンイタチが交配した雑種が確認されています。
今まで染色体の形状が異なる二ホンイタチとチョウセンイタチは、交雑はしないと考えられていました。
しかしこの大発見で、二ホンイタチとチョウセンイタチの交雑することがわかりました。
これから、交雑した雑種が増えるのか調査していくようです。
イタチとその他動物の違い
イタチとよく似た体型をしている動物に、テンとハクビシンがいます。
違いをそれぞれ見てみましょう。
イタチとテンの違い
テンはイタチと見た目も体型もよく似ています。
イタチの体長は、16cm~39cmです。
テンの体長は、40cm~60cmです。
イタチよりも大きな体をしています。
テンは、夏と冬で毛が生え変わるため、顔の毛の色がわかりやすく変化します。
夏は顔の毛色が黒っぽく、冬は白っぽくなります。
イタチとハクビシンの違い
ハクビシンとイタチの違いは、顔をみることができればわかりやすいです。
ハクビシンの顔には、額から鼻にかけて白い縦のラインが入っています。
また、体毛の色が灰褐色で、イタチとは全然違う色です。
ハクビシンの体長は60cmくらいあり、イタチより大きいです。
ハクビシンとイタチは、わかりやすい違いがあります。
イタチを寄せ付けない方法は?
イタチを寄せ付けないためには、環境を整えておくことが重要です。
具体的には、屋根裏や床下にイタチが侵入できるすき間をつくらないことです。
イタチの食料となる生ゴミや廃棄農作物、果実などを放置せず、処分は早めに行いましょう。
樹木や草が生い茂っていたら、イタチは身を隠して行動しやすいです。
庭も草刈りするなどして、すっきりさせましょう。
敷地内でイタチを見たらどうしたらいい?
家の敷地内でイタチを見かけたら、刺激しないように行動を観察できるといいです。
どこを活動経路にしているか、何をしているかわかれば対策がしやすですね。
ただし、イタチは獰猛な性格をしていますので、絶対に近づいてはいけません。
「チョウセンイタチ ニホンイタチ 違い」を調べている人がよく思う質問
ここでは、「チョウセンイタチ 二ホンイタチ 違い」を調べている人が、よく思う質問に回答していきます。
まとめ:自分で駆除せずプロに相談を!
イタチが住み着いてしまったら、なるべく早く駆除のプロに相談することをおすすめします。
イタチは、帰巣本能も持っていますので、自分で追い出したと思っても戻ってくる可能性があります。
戻ってこないようにするためには、侵入経路を特定して塞ぎ、イタチの餌となるものを減らす必要があります。
また、溜まったフンの除去もお願いしたほうが安全です。
プロにお願いすることに決めたら、2.3社見積もりを取ってください。
駆除方法や保証、金額などよく確認して比べてくださいね。
納得した駆除のプロに依頼して、イタチを駆除してもらってください。
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